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読書感想文 『レーエンデ国物語 夜明け前』 

【レーエンデ国物語 夜明け前】


2024年本屋大賞 第5位 レーエンデ国物語の第4巻



異母兄妹のレオナルドとルクレツィア。間違いなくふたりは目指すところは同じく「レーエンデの自由」であるが、それを成し遂げるための正義は真逆と言ってよい方法をとる。
もし正義に色があるのなら、ふたりの正義は真逆の色をしているのだろう。だけど、相反する色であろうと、ふたりが描くのは「レーエンデの自由」なのである。どちらの色が欠けてもこの先にレーエンデの自由は無かっただろう。


読み終わって言えるのは、どちらも当人にとって最も「らしい」やり方であったということ。そして、どちらも「レーエンデの自由」を目指す以上、相反する正義のどちらかでも達成できれば良いという点でこれまでの革命の話より賢いように感じる。


ルクレツィアはこれまでレーエンデ国物語で出てきた人物の中でもトップクラスに頭が切れる。そして、度胸もある。そんな可能性があの選択肢を選ばざるを得なかったことがレーエンデにとっては惜しい要素だっただろう。

兎にも角にも、こうして、レーエンデの革命の話は4/5が終わった。次巻「海へ」ではレーエンデはどんな自由を手にするのか。革命の完結する話を読もう。



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