初心者でも出来ちゃう「プロット」の考え方!
物語の道筋。
それを大まかに記したものが、
「プロット」と呼ばれています。
今日はそのプロットの説明と、
「誰でも出来るプロットの考え方」
をお教えします!
《プロットってどんなもの?》
物語の道筋って言われても、
よく分からないよね。
なので実例を見て考えてみよう!
参考として今やってる、
個人企画の #美しょゲを作ろう から、
冒頭部のプロットを抜粋すると……
■ゲーム開始
↓
【始まり】
●選択肢「周りを見渡す」(5クリック)
内容:
目が覚めて周りを見渡すと、電車の中。
自分がどうしてここにいるのか分からない。
電車は揺れておらず、窓の外には廃墟が。
何があったのかと思った時、扉が開く。
or
●選択肢「手のひらを見る」(3クリック)/3
内容:
目を覚まして手のひらを見る、
当たり前だがそこには何もない。
なぜ見たのだろうと行動に首を傾げつつ、
ぎゅっと握って。そうしていると扉が開く。
↓
【分岐E】
○共通(2クリック)/5
内容:
開いた扉から静かな足取りで、
制服姿の綺麗な少女が車内へと入ってくる。
扉が閉じる寸前、吹き込んだ風が髪を揺らし、
ふと彼女と目が合った。
↓
こんな風に、
話の流れや出来事を簡単に記したもの。
それがプロットです。
……参考とは言ったものの、
他の作品ではこんなに詳細に書かないかな。
クリック数が重要なゲームなので、
かなり詳しく書いちゃってます。
普段の仕事で、
この部分をプロットにしたら……
■ゲーム開始から選択肢
「周りを見渡す」→世界観の導入、
「手のひらを見る」→周回の雰囲気作り。
収束して、ヒロインが車内に入ってくる。
これくらいになる。いやこれでも長い。
プロットを考える上で、
覚えておいていただきたいのは、
「あくまでも筋道を作ること」に注力すること。
詳細に書いちゃったらもう本文だもんね。
大まかに、要点だけ考えよう。
ちなみにプロットがないまま執筆するのは……
目的地もルートも決めていないのに、
どこかへ旅行するようなもの!!
何が起こるか分からない楽しみはあるけど、
お仕事としてだったり、
書きたいものがある場合にはオススメしません。
特に作りたいものはないけど、
よく分からないまま失敗したくない……
という方はプロットから作りましょう!
《初心者でも出来るプロットの考え方》
さあ、本題だ。
初心者でも出来るって言った以上、
めっちゃ分かりやすく簡単に行きましょう。
やるべきことは5ステップだけ!
①「書きたいもの」の参考作品を出す
②主人公ともう1人だけキャラ設定
③世界観はほとんど真似よう
④「始まり方」と「終わり方」を考える
⑤「疑問」を考えて埋めていく
プロットだけじゃなく、
「初心者さんが1から作るには」
という形になります。
初心者向けの説明になるけど、
経験者も参考となる部分は多いと思うので、
ぜひ最後まで読んでってねー
①「書きたいもの」の参考作品を見る
まずはプロットのことを考えない!
難しいことは置いとけ!!
1つ目のステップでは、
あなたが「何を書きたいのか」を考えます。
売れることを目指すなら、
「何を書くべきか」でもOKです。
しかし、
書きたいものがよく分からない……
衝動的に書きたいと思ったけど、
どうすればいいのか……
という時もありますよね。
その場合は「好きな作品」で大丈夫です。
書きたいものが明確な時はそれに合う作品を。
1~3個出して、改めて見てみよう!
その時には「これはどういう物語だろう?」
とやんわり考えながらでお願いします。
さーっと見るだけで、好きな話だけでもOK。
がっつり考えたり、メモは取らなくていいよ。
何故なら好きと感じたり、
こういうの書きたいって思ったところは、
あなたにとって印象深いものだから。
少し意識しておけば、
脳はある程度覚えてくれる!
(覚えられないならメモするかしねえが)
②主人公ともう1人だけキャラ設定
さあ、書きたいものをぼんやり意識したら、
ついにプロット作りスタート……の前に。
物語を考えるために必要なもの、
「キャラクター」を決めましょう。
だがしかし、
いきなり沢山キャラクターを作るのは大変だ!
というかどうやって作ればいいんだ!?
……とまあ、問題は山積みだよね。
まずは気楽に行ってみよう。
「主人公」と「もう1人」だけ、
それぞれ以下の3つを決めるのだ!
・名前(名字なし!)
・年齢層
・性格の参考キャラ
と言われても難しいので、
最初らへんは「参考作品」から、
真似するように書いていきましょう。
丸パクリにならないように、
「年齢層の上げ下げ」
をしておけばオールOK!
参考で作ってみると……
・名前:かなた
・年齢層:小学生高学年くらい
・性格の参考キャラ:亜樹くん
(すのはら荘の管理人さん:主人公)
こんな主人公と……
・名前:恭子(きょうこ)
・年齢層:大学生
・性格の参考キャラ:黒澤ダイヤ
(ラブライブ!サンシャイン!!)
こんなヒロインで物語を作ってみたいかな。
……あ、はい。オネショタです、すいません。
こんな風に、
色んな作品からネタを貰いつつ、
「分かるけど詳細じゃない」
くらいの設定作りがオススメです!
③世界観はほとんど真似よう
プロットに入る前に、
キャラだけでなく「世界観」も必要だ。
どういう世界で物語が起きるのか、
という部分だけど……
慣れてない人は細かく作っちゃダメ!
細かくやっても正直使いません。
プロでも使わない部分めっちゃあります。
なので慣れない内の世界観設定は……
参考作品を大まかにパクれ!
これでOKです。
焦るな、
慣れたらオリジナルを考えればいい。
参考で作ってみると、
・現代日本
・商店街とかがある町
・基本は家の中で物語が進む
本当にこれくらいで充分。
必要な世界観があったら、
書いていく中で追記していけばいいので。
あ、むしろ真似るどころか、
キャラもそのまま使った、
「二次創作」も初心者さんにはオススメです!
なにせ私も、
最初はデートアライブの二次創作から、
執筆の道に入ったのだ!!
(7話くらいで更新途絶えたが)
そんな人でもプロになってるので、
割とアリだと思うよ。本当に。
という訳で、世界観設定終了!
やっとこさプロットやるぞー
④「始まり方」と「終わり方」を考える
キャラと世界観は決まった。
そこからプロットを考えるには、
まずは簡単に以下の2つを作ってみよう。
「始まり方」と「終わり方」
思い付く人は早速書いてみてください。
どう書けばいいのか分からない人は、
これから簡単に説明します!
まずは始まり方。
慣れない間は固定して……
「主人公ともう1人の関係性が何か」
を見せる(説明する)には何を書けばいい?
この答えを書くことで始まり方が完成です。
具体的に参考例を出してみると、
さっきの参考に作ったキャラなら、
小学生と大学生って普通出会わないよね。
ならどういう関係性にすればいいか考えよう。
うーむ、教育実習やら、幼馴染やら、
色々と可能性はあるが……
マンションのお隣さんとかどうだろう?
いいね、ロマンある。(自問自答)
それを見せるには、
まず場所は「マンション」の方がいいな。
そしてお隣さんであることを見せるなら……
「マンションの廊下で出会い、
隣の部屋へと入っていくシーン」
を始まりにすれば説明できそうかも?
こんな風に考えてみると、
割と簡単に「始まり方」が作れます。
他にも色々と始まり方ってのはあるけど、
これくらい限定して考えた方が、
アイデアは出やすいぞ!
他の始まり方は、慣れてから開拓していくのだ!
そして終わり方はさっきと似ていて、
「主人公ともう1人の関係性を変化させる」
というものにすると、
かなり分かりやすくなるし、
アイデアを浮かばせやすくなります。
恋愛ものなら「知り合い→恋人」とか、
「恋人→夫婦」のような感じ。
バトルものなら「ライバル→仲間」とかね。
さっきの例を使うと、
マンションのお隣さんから変化させる。
オネショタもので、
出来れば恋愛というかラブコメにしたいな。
なら恋人関係とかが良さそう。
でも年齢差を上手く使いたいし、
もう一捻りを加えたい……
そうだ、
「誰にも言ってはいけない秘密の恋人」
とかいいかも。(趣味全開)
こんな風に考えるのがオススメです。
最初は物語の変化って捉えにくいから、
こうしてキャラクターの関係性を、
スタートとゴールにして考えるのがヨシ。
ほら、勇者が生まれて魔王を倒すとかなら、
間に入れられる話の幅が広すぎるでしょ。
初めは何でも、コンパクトが一番なのだ。
⑤「疑問」を考えて埋めていく
最後、ここが「プロットの考え方」のキモ。
始まり方と終わり方の間には、
最終的に沢山の物語が入ってきます。
しかし選択肢がありすぎるが故に、
考えがまとまらない人も多いはず。
なので始まりと終わりの間、
そこを埋める方法をご紹介しましょう!
それは……
「疑問」を考えること。
「疑問」を考えるって言われても、
何に疑問を持てばいいのか?
それはとっても簡単。
「始まり方」と「終わり方」を疑いましょう。
「なぜその始まり方なのか?」
「なぜキャラクターたちはその関係になった?」
「なぜその終わり方なのか?」
「なぜ関係性が変わった?」
「いつ関係性が変わった?」
「その場所はどこ?」
「この間はどれくらいの期間なの?」
「各キャラクターは何か変わったの?」
こんな感じに疑って、その答えで間を埋めていく。
後は調整してあげればプロットの完成です。
……はい、よく分かんないよね。
参考例のお時間です。
始まり方
「マンションの廊下で出会い、
隣の部屋へと入っていく」
終わり方
「誰にも言ってはいけない、
秘密の恋人になる」
さあ、ここに疑問を持とう!
私の場合なら……
「どうしてマンションの廊下で出会った?」
→2人の行動はどうだったか
→何らかの意図があったのか
「お隣さんである理由は?」
→小学生の主人公は家庭の理由だろう
→大学生のヒロインは進学か?
「誰にも言ってはいけないのはなぜ?」
→年齢差のせい?
→流石に小学生に手を出すのは犯罪だよね?
→背徳的だから、流されて……みたいな?
「秘密の恋人になるにはどうすればいい?」
→誰にも知られずに逢瀬を重ねるには?
→そもそも生活時間が違うけど、どうする?
→どれくらいまでやる? キス?
「というか恋人になるの?」
→最初は恋愛的にはどういう関係?
→どっちからアプローチするの?
こんな感じで疑問が浮かぶかな。
浮かんだ疑問たちを間に挟んで……
始まり方
「マンションの廊下で出会い、
隣の部屋へと入っていく」
↓
2人の行動はどうだったか?
意図があった?
↓
お隣さんである理由は?
大学生のヒロインは進学か?
↓
最初は恋愛的にはどういう関係?
↓
どっちからアプローチするの?
流石に小学生に手を出すのは犯罪だよね?
↓
誰にも知られずに逢瀬を重ねるには?
そもそも生活時間が違うけど、どうする?
↓
背徳的だから、流されて……みたいな?
↓
どれくらいまでやる? キス?
↓
終わり方
「誰にも言ってはいけない、
秘密の恋人になる」
ほーら、大まかなプロットが完成だ。
後はそれぞれを繋げてあげるだけ、
そこはまた別の機会にお話ししよう。
とはいえ、
いきなり物事を疑えというのは難しいだろう。
これに関して言えるのは1つだけ。
日頃から、
「なんで?」「どうして?」と、
あらゆるものを疑って掛かりまくれ!
意外と理由も知らずに過ごしてることは多い。
小学生の気持ちになって、
気になったことは調べまくってください。
これはプロットを考えるだけでなく、
人生においても役立つスキルなので是非に。
あ、あと疑問を考える上で、
一番使い勝手がいいのは「5W1H」かな。
What:何が
Where:どこで
When:いつ
Why:なぜ
Who:誰が
How:どのようにして
こういうのを使って疑問を持ち、
プロットを作っていきましょう!
《終わりに》
初心者向け、上手く出来ただろうか。
どうにも経験が増えるにつれ、
あの頃はなぜ出来なかったのだろう?
と分からなくなってしまう今日この頃。
この記事が少しでも、
「物語作りに興味あるけど難しそう」
という人に届けば幸いです!
より実践的なことは、
他の記事でも書いてるので是非読んでみてね。
では、また次回お会いしましょう。