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悔しさに「慣れる」その前に。
まず単刀直入に、
「悔しさって慣れる」
これは昨日TVerで「あちこちオードリー」を見ていたら、そこに登場していたお笑いコンビ錦鯉の渡辺さんが言っていた。
30歳を過ぎてから40歳の長谷川雅紀さんとコンビを組んだ渡辺さん。昨年のM-1グランプリでチャンピオンになったものの、そこまでの道のりは決して平坦なものではなかった。むしろ「でこぼこ」という言葉で片付かないくらいガタガタだったのかもしれない。
どんどん先を走っていく同期。
気づけば追い越していく後輩。
その大変さが「悔しさって慣れる」という言葉に詰まっている。
みんなわかっていると思うけど、悔しさって慣れちゃだめだ。悔しさって、「なにくそ」「こんな経験もうしたくない」「次こそは」そういった次へ踏み出す一歩となって、反骨心のエネルギーとなって使われるから初めて意味があるものであって。
悔しさって慣れてしまったらまた繰り返す。そしてやがてなんとも思わなくなる。
「またか」
って。それは結果的に『負け癖』になる。その癖に一度でもはまってしまうと抜け出すのが難しい。なんせ『勝ち方』がわからないから。
「悔しさって慣れる」、正直そんな感覚に納得のいく人生を送りたくなかったがその私の夢は実は早々に破れていた。
私は小学2年生の頃から野球をやっている。当時は小学校の学童野球だった。ありがたいことに3年生からサードでレギュラーをいただいて試合に出て、同級生も9人集まっていた。1学年50人ほどの学校規模で9人も同級生が野球をやっている。これって結構すごいことだ。しかもみんなセンスが良かった。
「こりゃ自分たちが6年生になったら黄金世代になるぞ」
そんな期待に胸を膨らませ、6年生になり私はキャプテンになった。
結果、公式戦は1度も勝てなかった。小学校の公式戦って高校とかと違って頻繁にある。10に近いくらい。全部勝てなかった。1回戦負けだった。
まさに「負けることに慣れて」しまっていた。完全なる自分のキャプテンシー不足だと思っている。本当にいい経験をした。
この経験から『負け癖』ってよくないと思った。なんせ勝ち方がわからない。勝つ喜びがわからない。
スポーツってもちろん技術は影響するがやっているのは同じ人間。ましてや小学生なんかなおさら差は生まれにくい。差が生まれるのはメンタル。
必要なのは『負け癖』なんかじゃなく、『勝ち癖』。
たとえどんな小さなことでもいい。「勝った」「出来た」「上手くいった」、そんな小さいな成功体験が次への行動意欲となる。
いきなり全部の勝負に勝とうとしなくていい。
5戦あったら1勝4敗でもいい。その1勝を味わうことで、「また勝ちたい」という気持ちになる。負けたときに「悔しい」となる。それでいい。それくらいでいい。
悔しさに慣れてしまうその前に、勝つ癖をつける。
悔しさには常に反骨心を持ち続けたい。
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