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過去の自分が欲しかった言葉を紡ぐ

自分が小さいころに、noteみたいな居場所があればどれだけ気持ちが楽になっただろう。たまにそう思うことがある。

noteを投稿し始めた900日以上がたった。

これまで特に投稿に関して「テーマ」というのを決めていなかった。それがある種1つのスタイルだった。別に意図しているわけじゃなく、書きたいなと思ったことを書く、書き続けることを大切にしていた。

だけど実は「裏テーマ」があった。
その裏テーマは最初から狙っていたものというよりかは、気づいたらそう言った言葉が並んでいた、という表現のほうが適切かもしれない。

その裏テーマというのが、

「過去の自分が読んでいたら気持ちが楽になった言葉」

だ。

思えば過去の自分は「今」を生きるのに必死だった。かっこよく言えば「今」「瞬間」を生きていて、かっこ悪く言えば「その場しのぎ」な生き方だった。

自分で何もかも抱え込んで、自分で自分を忙しくしていた。
忙しくすることで余計なことを考える隙間を埋めていたのかもしれない。

周りにはいつも人がいた。頼ってくれる人たちがいた。
だけどずっと「独り」な気がした。結果を出している、まじめな自分に価値があるのであって、弱さをさらけ出すような自分には価値がないんじゃないか、と。だからすべてをそっと抱え込んだ。自分だけの秘密にした。そして周りが期待している自分を演じた。

その自分が嘘をついている自分であった、というわけではない。まぎれもない、そいつも本当の私だ。でもそいつだけが私のすべてじゃないけど、まるで私のすべてかのように振舞った。

そんな時、noteのような居場所に出会っていたらどれだけ心が救われていただろうかと今は思う。相手の顔が見えないコミュニケーションかもしれない。別に自分に向けられて書かれたものではないかもしれない。でもここに投稿されている記事の1つ1つ、自分の胸に響くものって、まるで「自分のために書かれたんじゃないか」と思えるような記事ばかりだ。

だから私は書く記事は決して前向きガンガンばかりの記事じゃない。きっとそれを読んだ過去の自分は息苦しく感じちゃうから。もう十分頑張ってたから。

どちらかというと「弱さをさらけ出す」記事だ。

でもそれは嘆きじゃない。
またそこから一歩進むための声だ。

決して弱さをさらけ出すだけでは終わらない。
弱さの「膿」を出し切って、弱さを受け止めて、そこからどうやって前を向いていくかまでを文字にしている。

何より”あなたは1人じゃない”と伝えたい。
そういった文章を書いているつもりだ。

だけど残念ながら過去の自分はこの記事を読めない。
異世界転生ものではないから。

だからその代わりといっては何だが、
当時の自分みたいな悩みや葛藤を持っている今の人たちのちょっとした支えになったら、過去の自分は救われるんじゃないかなと思っている。

これからもそんな信念のもと、書き続ける。

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塩浦良太
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