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言われた言葉に染まってくなら

「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。
「ばか」っていうと「ばか」っていう。
「もう遊ばない」っていうと「遊ばない」っていう。

そうして、あとでさみしくなって、
「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。

こだまでしょうか、いいえ、誰でも。

金子みすゞ「こだまでしょうか」

とても有名な詩だ。一度は聞いたことがあるのではないだろうか。

人間は何かと言われた言葉に対してそっくりそのまま返しがち。
良くも悪くも。だったら素直になってありのままの想いを伝えた方がいい、そんなことがこの詩から感じ取れる。


別の話でいくと、

「優しいね」と言われたら嬉しい気持ちになると同時に「もっと優しい自分でいよう!」と思ったり、「かわいいね」「かっこいいね」と言われたら嬉しい気持ちになると同時に「もっとかわいくなろう」「もっとかっこよくなろう」と思ったりする。

反対に、ちょっと言葉が強いけど「バカだね」と、多少冗談が混じっていたとしてもその言葉を真に受けてしまうと「自分ってバカなのかな・・・」と落ち込んだ気持ちになることもあるんじゃないだろうか。


人間って良くも悪くもそれくらい純粋で、単純で。

言われた言葉に反応するし、そういう自分でいたいと思うし、自分ってそういう人間なのかなと思ったりもしちゃう。簡単に染まっちゃうんだ。

だったらさ、たくさんたくさん良い言葉を掛け合える、肯定し合える環境をつくっていけばみんなしあわせなんじゃないかなと思っちゃう。

そりゃすごい単純な話だけどさ、でも褒められて嬉しくない人は恐らくいないわけだし、貶されたりしたら基本的にはつらい気持ちになるわけだし。その理論がわかっていながら、わざわざ誰かを傷つけたりする必要はないし、みんなでいい思いをしていけばいいんじゃないかって。


ただそれが簡単じゃないから今もネガティブな言葉や誰を下げるような言葉がなくならいわけで。やっぱりそこは人間「感情」で動く生き物だから、理論だけで筋が通るわけじゃない。

だからまずは自分が、ってことで自分が発する言葉では、肯定的な言葉で相手を染めていきたいなと思っている。

今それが完璧にできているかはわからない。だからある種これは、自分自身への宣言でもある。



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塩浦良太
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