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「いつか」への恐怖と向き合い方
その「いつか」はもう一生やってこないとおもってしまう自分がいる。
信じたくても、疑ってしまう自分もいる。
それは人に対しても、そして何より自分自身に対しても。
「またいつかね」
「いつか○○するから」
「いつか」ってすごい便利な言葉だ。
ものすごく期待感を与えてくれる。まるで次があるかのようなワクワクを与える。そして実際に次があることだってある。
だけどその一方で、「今は無理だよ」という意味でもある。
なんなら「実は一生無理だよ」の合図のときだってある。
それぐらい不確かな言葉でもあると感じているし、現実を突きつけない言葉でもあると思っている。
ある時、自分の(元)家族が大学生だった自分にお金を借りたいと言ってきた。
「いつか絶対返すから」
お金に苦しんでいることは知っていた。それは自分も一緒だが。
だけどここで見放したら誰も助けてくれる人がいないことも知っていた。一応家族だし、お金は返ってこなくていいと思って貸した。
だけど、だけどほんの少しだけその「いつか」を信じている自分もいた。
その期待は予想通りあっけなく散った。
返ってくることはない。
別にお金が全ての話ではないのだが、人を信じるということの難しさを知った。これだけに限らず、良くも悪くも家族からは高い授業料を払って酸いも甘いも教えられた気がする。
どっちかというと「酸い」が多いが。
人は信じれば信じた分だけ、裏切られた時の気持ちは辛い。
その辛さを味わいたくないから、信じるのが怖くなる。
だけど誰かを心から信じていない自分にも嫌になる。
そんな嫌なループにはまってしまうと、なかなか抜け出せない。
ただ上記のお金の件で言えば、信じてはみたけど期待はしていなかったから、それほどの落胆はない。正直それが一番の気持ちのコントロール法だと感じた。
少なくとも自分はそうなりたくはないという確信には変わったが。
「信じる」と「期待する」の違いについて説明すると話が長くなるので、ここでは割愛する。
少し話が逸れた。
まぁそんなひねくれた経験をしてしまったから、誰かの言う「いつか」を真正面から受け止められなくなっている自分がいる。
出来るものなら信じたいし、期待をしたい。
だけど上記の例に限らず、信じて期待して裏切られる辛さを何度も経験すると、悲観的になってしまうものだ。
むしろ無理なら無理と分かった方がいいくらい。
これは自分に対してもそうだと思う。
誰もが自分自身のことをかわいく思う。甘やかしてしまう。
「今日は頑張ったから贅沢しよう」
「今日は○○サボってもいいだろう」
別に自分を甘やかすことは悪いことだとは思っていない。
だけど、
「その分いつか○○しよう」
程、あてにならない言葉はないと思っている。自分に対しても言いたくなってしまう。
「いつか、っていつだよ」
って。今この瞬間に自分自身にアポをとれよ、って思う。
だから宿題でも課題でもなんでも「後にとっておく」ということが苦手で、なにかやらなきゃいけないことが残っていると他のことに集中できない。
もしよっぽど「すぐには無理」という場合は、”何日までには終わらせる”って自分自身に締め切りを設けないと居ても立っても居られない。
生き急いでる気もするが、それが自分の良さだとも思っている。というかそう思いたい。
ここまで、ちょっとひねくれた視点で「いつか」について言語化してみた。
結論から言うと、
仲間や大好きな存在から発せられる「いつか」に対しては”信じる”にベットしたい。
そういうことを信じてあげられるから仲間や大好きな存在になったんだから。それでも真っすぐには信じ切れないときだってあるんだから。
ま、自分だって相手に対してそういったことをしている可能性あるし。
お互い様だ。
それで騙されて辛い思いをしたのなら、そこから関係性を考えればいいだけのこと。誰でも失敗や過ちはある。
だけど自分に対しては絶対に「いつか」という妥協は許さない。
これは真面目だからでもないし、自分に厳しいからでもない。
「いつか」の不確かさを知っているからこそ、そして自分自身を好きでい続けるためにも自分には「いつか」という逃げ道をつくりたくはない。
「いつか」は、今だ。
今やる。明日やる。○○までにやる。
先を見据え、常に自分自身にアポをとっていきたい。
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