「新卒の学生に求めることってありますか?」と聞かれたから考えてみた。
学生とのカジュアル面談をしていると、皆さん共通して質問するようなことがだいぶ絞れてきた。
たしかに気になるところだ。だからこういったよく聞かれる部分はメイン資料とは別の補足資料としてスライドに入れるようになった。
そんな中で今回こんな質問がきた。
「新卒の学生に求めることってありますか?」
言われてみれば聞かれるのも珍しくないというか、確かに自分が学生時代の時も気になったのは思ったが、そういえばこれまで聞かれたことなかったなとも思った。
自分がまだ新卒から2年目ということで、偉いこと言える立場じゃないし、なんならまだ新卒に求められることは何か見定めながら動いていかなきゃいけない立場だから一瞬だけ「なんだろう?」と考えた。
5秒考えて、気づいたらこう答えていた。
その言葉の真意とは。
これはある種、自分が当時すぐには出来なかったことというか、もっと早く気づいていればよかった、と思うところでもある。それに福祉という業界ならでは、の部分もあるかもしれない。
入社してすぐはずっと「自分に何ができるんだろう」って不安だった気がする。
知識もまだ乏しいし、福祉関係の場所で働いたこともない。
だけど支援の現場に立たないといけない。
そんな不安を事業所の先輩だったりいろんな人に言っていた気がする。
でもそこで皆さん口を揃えて言っていた。
って。
今ならわかる気がする。その言葉の真意が。
もちろん知識や経験があるに越したことはない。
でも最初はそれが足りていないことなんてみんなが百も承知だ。
だけどそれは「強み」でもある。それは「真っ新」という強み。
知識や経験が増えていくと、いやでも
とよくも悪くも予測したりラベリングしたりしてしまうことがある。実際これはすごく意味のあること。だけどその一方で、小さな変化だったり些細な違和感だったりに気づけなくなってしまう恐れもあると思っている。いわゆる「慣れ」というやつ。
でも「真っ新」な人間にとっては、目の前のご利用者様の一挙手一投足、一言一言、目の前で流れる映像すべてが鮮明に刻まれる。
だから純粋な疑問だったり気づきだったりが出てくる。これは「真っ新」だからこそできること。新卒にしかできないこと。
あとはそれを、「こんなこと言っても、、、」とか「言わなくてもいいか、、」と蓋をせず、自分の言葉で周りに伝えることができるか。その一言がターニングポイントになることだってあるかもしれない。
これは、繰り返しになるが”新卒にしかできないこと”だし、”別に何かの知識や経験、能力がなくても今この瞬間からできること”なのだ。
不安があったら口にすればいいし、
心配だったら相談すればいい。
それと同じように疑問があったら聞いてみればいいし、
気づきがあったら伝えてみればいい。
そうやって常日頃から自分の考えを口にする。
その一言が周りにとって新鮮で重要で求められているもの。
かつての自分にも「もっと早くそうしてろよ」と言ってやりたい(笑)