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材料探し
「Why型思考が大事」と言われるようになって久しくなった気がする。
「なぜ~なのか?」と、原因や理由を考えるWhy型。
「ほんとうにこれであってるのか?」と根本から見つめなおすWhy型。
その対極にあるのがWhat型とも言われる。
「何も疑わず意見をそのまま踏襲する」のがWhat型。
かと思えば「How型が大事」などという言われも最近耳にする。
How型は結果に対しての過程や成長に注目する考え方とのこと。
「何キロ走れるようになった」ではなく「次はどうすれば楽しく走れるか」みたいな。
考え方っていろいろあるなぁ、と思うと同時に結局は言い方しだいだしとらえ方次第だし、使い方しだいだな。と。
というのも、変に1つ覚えで「Why」に固執するのもちょっと危険な気がしていて。
対人とコミュニケーションをとっていると、自分が意図して伝えたかったことが、伝わらないことが時折ある。こういう時、「なぜ伝わらなかったのだろう?」→「どうすれば伝わるのだろう?」という考えの転換をできれば問題ないのだが、なぜ、の使い方を誤ると「なぜ相手は理解できないんだろうか」と相手に原因を求めてしまいかねないこともあると思っていて。それじゃあ問題の解決につながらないし、お互いがお互いに対して疑問や怒りみたいな余計な感情がわいてくる気がする。
当たり前のこととして、みんな考え方は違う。
それは1人1人育ってきた環境が違うし、触れ合ってきた人が違うし、やってきた経験が違うから。それは結果として価値観や考えの違いにつながってくる。
だからここでは「なぜ」を考える前に「なに」を考える必要があると思っていて。だって「なぜ」という原因を考えるためには、そのヒントとなる材料が必要で。その材料となるのが「なに」の部分なんじゃないかって。
就労支援の現場でも、「あれ?」と思う場面や説明が伝わっていないときは、かつての自分なら
「どうして~?」「なぜ~?」
と考えていただろうし、ご本人にも問いかけていたかもしれない。でもそこで最近は、
「今、何を考えていますか?」
というWhatを聞くようにしている。原因を考える前に、頭の中を共有したいから。相手としてもそこで自分の「わからない」を言語化する機会になる。
この考え方を意識するようになっただけで、自分の心に余裕が生まれるようになった、というか相手が何を考えているのかシンプルに興味を持つようになった。考えを知ることに対し、面白さを感じるようになった。
そして材料が揃ったタイミングで一緒に「なぜ?」を考え、「どうすれば」を考える。
WhyとかWhatとかHowって、何が大事っていうよりも段階に応じた使い分けが大事なんやなと。個人の見解ではあるが。でも無理に何か1つの正解に当てはめるより、柔軟な使い方をしたほうが余裕って生まれる。
これからも、「わからない」ことに対し否定から入るんじゃなくて「何を考えているんだろう?」という興味ベースの問いかけを大事にしてきたい。
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