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債務超過や倒産の危機をのりこえた起業家が教える、挑戦を成功につなげる3つの秘訣

こんにちは。キャリーミー代表の大澤(@ryo_oosawa)です。

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私は、商社を退職後ビジネススクールに通いながら起業しました。これまで5度創業・2度売却と、我ながら人よりは多くの挑戦をしてきたと思っています。

その挑戦の課程で、債務超過などの危機も経験していますが、実は、倒産などの大きな失敗はしてきていません。

そこで今回は前回に引き続き「挑戦」というテーマで、挑戦を成功につなげてきたコツ、そして、弊社で常に社員に伝えている「良い挑戦の定義」について、お伝えします。

▼前回記事はこちら

これまでの経験から、挑戦を意味のあるものとするために必要なのが、下記の2つの要素であると考えています。

1.正しい「挑戦」を設定する(そのために必要な、リスクとリターンの考え方も紹介)
2.「挑戦を成功に」結びつける3つの秘訣

この2点について詳しく解説していきますので、良い挑戦を重ねていきたいと考えている方の一助になれば幸いです。

挑戦を意味あるものにするための要素①正しい挑戦(目標設定)

個人的な解釈になりますが、挑戦を意味あるものにするためには正しい目標を設定することが大切です。

正しい目標の基準としては、下記3つがおすすめです。

・リスクとリターンのバランスが良いもの「頑張れば達成できる可能性のある」もの
  ※ダウンサイドリスク(致命的なリスクに至る確率)と、アップサイド(挑戦に値する大きな価値が得られる確率)を想定してバランスを見る
・達成したあと、次に繋がること(長期的に意味や価値のあること)
・リスクヘッジができること

目標設定のコツとしては、得意な分野での挑戦がおすすめです。

特に大きい目標を達成したいのであれば、「自分が得意なことは何だろう」と突き詰めること。子どもの頃からを思い返すと、他人には難しくても自分にはできることが必ず何かはあるでしょう。そこをベースに何ができるかを考えることが大きなヒントになると思います。

不得意な分野で挑戦することを否定しているわけではありません。苦手分野を克服するための挑戦はあると思いますし、そこでも意味のある挑戦ができるはずです。しかし数年後に大きな成果を出したいのであれば、得意分野で挑戦したほうが楽しく、成果にも繋がりやすい。何より様々な人的ネットワークもついてくるでしょう。

リスクとリターンの考え方ーリスクとリターンのバランスの良い、目指すべきところはどこか

リスクとリターンの大小で、目指すべき挑戦のポジションをまとめた図が以下です。

リスクが小さくてリターンが大きい、そんなポジションがあれば良いのですが、こちらは特に経済的なリターンであれば、そんな美味しい話はまずありません。

安易に目指しがちなのはリターンもリスクも小さいポジションです。他の事例を見ていると、リターンは小さくてもリスクは割と大きいポジションに感じられます。

弊社の社員にもよく言っていますが、リターンを小さく考えるのではなくまず大きい成果、リターンを狙って、リスクはあとでヘッジしようと伝えています。

ここでいうリターンとは経済効果のように目に見えるものとは限りません。小さいリスクで金銭を多く得られるとは考えないほうが良いでしょう。ここで得られるリターンとは、貴重な経験や大きな信用といった中長期的に積み重ねられる財産のことをいいます。

なのでまずはリターンが大きくリスクが小さいポジション、慣れてきたらリターンが大きくリスクは中間くらいのポジションが良いのでは、と思います。

リスクを分類する

リスクは前回記事でお伝えした「お金・時間・信用」を「短期・長期」の要素で考え、リスクを分類しましょう。

最も意識しやすいのは「短期」的な「お金」のリスクです。お金を短期的に一気に失うことを、リスクと考えて避けたいと考える人は多いでしょう。

しかし長期的な「お金」「信用・評価」は見落としがちです。リスクが小さくリターンが小さいポジションは割とリスクが大きい、と前述したのはこのことです。

一見リスクもリターンも小さいと考えがちですが、リスクが小さい分長期的なキャリアをや信用を積むチャンスを逃している可能性があり、中長期的に見て大きなリスクとなり得るのです。

もっと長期的なキャリアや信頼を大きくとれる方法があるかもしれない、という点を踏まえて、リスクを考えられると良いのではないかと思います。

リスクヘッジにおいて重要なこと

リスクヘッジにおいては、以下3点の視点が重要です。

①リスクの見える化
②リスク分散
③リスクヘッジしきれているか

1つ目は「リスクの見える化」です。何がリスクなのか見えないのが不安になるので、リスクを見える化して整頓し、何から対策していけば良いのかを考えましょう。

2つ目は「リスク分散」。リスクヘッジの基本は分散です。
たとえば私の場合、ビジネススクールに通いながら起業していた頃は以下、3つのリスクを想定しました。

リスク①早期のキャッシュアウトによる倒産
→資金調達と事業売却を早期(事業立ち上げ後6ヶ月)に仕掛け、売却したことで倒産を回避
リスク②お金と信用がないことによる個人破産
→個人の資金を会社と個人に分け、分散投資して自己破産を回避
リスク③(倒産した場合)個人のキャリアに傷がつく可能性
→当時の年齢27歳でMBA、IT業界、事業開発経験があるなら転職可能であり、キャリアに傷はつかないと判断

当時はITバブルの時代で、この時期にITに関連する事業を立ち上げる経験は自分のキャリアに必ずプラスに働くだろうと考え、挑戦に踏み切っていました。最悪の場合でも②と③のリスクは回避したいと考えていましたが、リスクを分散させたことで最終的にいずれも大きな失敗には至らなかったのです。

以下、そのほかのリスク分散の例です。

3つ目は「リスクヘッジしきれているか?」という観点です。リスクヘッジしきれていないということは挑戦として間違っている可能性があります。失敗する確率が高いのなら挑戦しないほうがいいでしょう。挑戦を諦めるのも、ときにはリスクヘッジとして有効です。

挑戦を意味あるものにするための要素②挑戦を成功に結び付ける3つのポイント


挑戦を意味あるものにするために、やみくもにいろいろ試すのではなく少しでも成功に結びつく方法を試してみると良いでしょう。

挑戦を成功に結びつけるポイントは、下記の3つです。

①正しい準備(特にインプット)
②マインドも行動も「100%全力で」
③「運」を味方にする

ポイント①正しい準備

正しい準備は、3つのステップでおこないます。

1.逆算思考
2年後に何をするか、1年後にこれを達成する、というやや高めのゴールの設定をして、現在のポジションとの差分が明確か要素分解していきます。

たとえば個人の目標が「2年後に営業力を5倍にしたい」だった場合。次のことをおこないます。

①ゴールの明確化:営業力とは何か、具体的な目標を言語化する
②差分を解決する要素分解
・スキルごとに分解:営業戦略、プレゼン、ヒアリング力、提案力など
・営業工程ごとに分解:アポ獲得→商談→提案→クロージング等
・エースの営業メンバーの行動の要素分解
など可能な限りいろいろな分解をしてみる。

キャリーミーであれば、目標をクライアントの課題解決としたとき、クライアントの目標と現在地の差分を明確にします。その差分をプロ人材で解決していきましょう、といった提案をしていくことになります。

2.その差分を、限られた期間で達成するための方法を「必死で考える」
考えるには材料が必要です。特にインプット、良質な情報を大量に吸収することがきわめて重要だと思っています。

私個人としては、経営者として下記の順番で重要だと考えています。
A:現場(顧客や社員、プロ人材)の情報
B:周りの経営者
C:書籍

これらの情報を毎日集めて、考えることが大切です。

3.それまで経験したこと、新しく得たインプット等を組み合わせ、整理する
ここで大切なのは、いったん「できるわけがない」という常識や前提、自分の成功体験等を疑うことです。
「できるわけがない」と思い込んでいるとまずできないので、できると前向きに思い込むようにしましょう。

ポイント②マインドも行動も100%全力で

全力で挑戦しないと何がダメなのか。これには下記のようなデメリットがあります。

①成功確度(結果)が下がる
②途中での「過程」でも学びが少ない
③挑戦を終えた後の検証ができない
(失敗しても全力で実行しなかったから、という言い訳ができてしまう)

楽天グループ会長の三木谷さんの著書(「成功の法則92ヶ条」幻冬舎)に、有名な「三木谷曲線」と呼ばれるものがあります。99%の努力ではなく、最後の0.5%の努力で人は結果を出せる、という話です。

頑張ったけれど成果が出なかった、というとき「本当に100%全力で頑張ったのか」と問いかける必要があると思います。
誰もが頑張っている中で成果を出せるのは、あと0.5%、最後の最後まで努力した人です。

ポイント③運を味方にする

私は、運には3つの種類があると考えています。

・人の運
・タイミングの運
・土地の運

この中でも、個人的に人の運は最も重要かつコントロールしやすいと思います。
私自身、「人とのご縁」で運よく著名人と仕事をご一緒させていただいていますし、キャリーミー事業の粗利への貢献度1位2位は知人の紹介でクライアントになった法人様です。資金調達も「人とのご縁」で実現することができました。

▲本田圭佑さんからの出資やアンバサダー契約も、まさに人とのご縁で実現した

人の縁を得やすいのは「正しい挑戦をする人」「信頼される人」になることです。

正しい挑戦をする人、前述したようにきちんとリスクヘッジをしつつリスクをとり、成長しながら全力で努力する人は、応援されやすくなります。
また、信頼される人は当然紹介されやすくなります。

「正しい挑戦をする人」「信頼される人」になるためには、「利他のマインド」を身に着けることが重要です。ご存じの方も多いかもしれませんが、利他のマインドについては元京セラ会長の稲森和夫さんが「心。」などの書籍の中でご紹介されているので、興味を持たれた方は是非読んでみてください。

小さくても正しい挑戦を積み重ねて、成功につなげていきましょう。



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