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問題が解決しないのは、ゴールが設定されてないからだ

疲れた。今週は週の初めから体調が悪くて、それなのに締め切りの短い仕事が多くて、ギリギリな生活だった。



ゴールを設定しないから解決しない

体調不良と忙しさに加えて、金曜日に、前からじゃっかん手を焼いてる私のチームのパートさん(Aさんとする)が他部署と揉めて、揉め事に対する対応もしなければならず、そしてそれが全然解決しなくて、謎に時間を取られた。

Aさんの持ってる揉め事が、簡単そうに見えることなのに、なんで進まないのか、Aさんと相手がいったい何をしたいのかが、状況報告からいまいちよくわからない。

それでかなり困ったんだけれど、そこで気づいたのは、Aさんが多分自分の中でのゴールを何も設定せずに話しているということだった。 

ゴール・落としどころ・この状況を解決するために次にどうしたいのかが、状況報告から見えてこないから、話を持っていきにくい。

揉めてる相手である他部署の人が求めるゴールも、Aさんが話し合いから掴んでいないので、状況報告を聞いても分からない。

またAさんから「こうしたらいいと思う」というゴールの提案はないけど、要望がないわけではないので、私が「こうしたら?」と提案すると、A「でも、こうなんです」私「じゃあこうする?」A「でも、それはこうで……」私「じゃあこうなん?」A「それで行きましょう」みたいな感じで、なぜかAさんの納得のいく答えを私が探してあげるみたいなことをしないといけない。時間がかかる。

解決策は仮説構築能力

この事態を解決する一歩目の解決策は、シンプルに、問題があったらどんな解決策がいいかとりあえず自分で考えて、動く。それを繰り返す。
多分それなんだと思う。

チームで仕事をしてるなら、「現状はこうで→自分はこうしたらいいと思うんですけど、どうですか?」という形式でチーム内で相談する。それだけだ。

普通に仕事をして、やってる人にとっては極めて当たり前な話なんだけど、単にそれができてないだけなんだと分かった。


つまり、先日から読んでいる「銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ」で言う、仮説構築能力だ。

麗子ママの本の中で示される仮説構築能力は、本の内容から要約すると、「情報を集めて、集めた情報に基づいて仮説を立てる」ということだ。

仮説構築能力は難しいことではなくて、「空が曇っていたら、雨が降りそうだと予想する、よって傘を持つ」みたいなことは、普通に日常から誰でもやっている。これを広げていくということだ。

「銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ」の3巻「営業はエンタメ」に、こう書いていた。

「森崎には、ここが分からない。考えることが、なぜそんなに難しい?考えることとは、情報の意味を知ろうとすることだ。どんな情報を収集しても、その情報の意味を理解しなければ、まったく意味がない。そして、情報の意味とは、他の情報との関連性を見出すということである。つまり、「A=1で、B=2ということは、A+Bは3だろう」と考えるのである。そして、それがそのまま仮説だ。難しいことなど何もない。」

「営業はエンタメ (銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ)」高橋 朗 p147 

「問題は、なぜ仮説構築したくないか、だ。おそらく面倒なのだ。仮説構築することを、非常に難しいことだと思っているため、それをするのが、面倒なのだろう。そして、実際に難しいのだ。なぜなら、普段からやってないからだ。普段やっていないことをするのは、何だって難しいし面倒だ。」147

「営業はエンタメ (銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ)」高橋 朗 p147

一度やってみて、習慣化すれば、きっとどんどんできるようになる。それを難しそうだ、面倒くさそうだと、忌避してるだけなのだ。


ということで、Aさんには、状況報告だけで説明が終わったら、「で、担当者としては、どのやり方が一番楽でしょうか?やりやすいでしょうか?」と少しずつでも声をかけてみようと思う。(今もやってるけど、声かけを工夫して、できるだけ何か一つでも答えてもらおうと思うし、答えをきつく否定しない、よかったらそれを褒めるように気をつけようと思う)

しばらく、Aさんに自分なりの答えを聞いてみることを継続してみて、まあでも人の性質って簡単には変わらないので、どうしても無理なら、全部私が答えを出して揉めたら全部巻き取っていくことにしようと思う。(こればっかりになると、何のためにAさんに働いてもらってるかよくわからなくなってくるが)

とは言え、自分のキャパを超えてると、難しいよね

ここまでこのnoteを書いてきて、人のことは言えるが、では私は、考えられているのか?仮説構築能力があるのか?と聞かれたら、実際のところ甚だ疑問だ。

例えば、私は今の自分の会社を、「なんでもいいのでなにかしら良い方面での分野で、1位にしたい」という夢があるんだけど、どうやったらそうなるのかいまだアイデアがない。

私の仕事上の信念は、「みんなが気持ちよく働けるための環境を整える」だと思っているけど、今のところ、私によってみんなが劇的に助かる状況にはできていない。本当はもっとできることはたくさんあるだろうに気づけていないし、提案できてもいない。

そもそも、自分の人生を良くするために、今の仕事を辞めて転職するか?を考えるのも、自分のキャリアの棚卸しも、子ども二人めどうするかも、考えることを放棄している。

責任が自分のキャパを超えていて、条件が複雑なこと、答えが未知数なことは、なかなか考えられないよねーー。

きっと、Aさんも、私のこの気持ちと同じような感じなんだろう。多分。

「銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ」の4巻「販売促進はおもてなし」で、何気ないシーンだけど、私の印象に残った箇所がある。

それは、大手広告代理店に勤務し最年少で部長になった女性、伊達さんという登場人物の、休日のシーンだ。

「「ヒマだなぁ。こんなんじゃ頭がなまっちゃうわ」そんなことを思いながらも、伊達の指はなめらかにキーボードの上で踊っている。企画書を作っている最中なのだ。しかしその企画書は、伊達の知的好奇心を満たせるレベルのものではないらしい。」p57 

「販売促進はおもてなし(銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ)」高橋 朗 p57

伊達さんにとって、考えることは習慣化された当たり前のことで、難しいことを考えるほど楽しい。
そして伊達さんは、この本の中でキーパーソンとして役に立つアイデアを生み出し、困ってる企業をより良くしていく。(ちなみに伊達さんは、今の私の職場の課長であり私のロールモデルの一人と思っている女性に結構似ている)

私は、今はまだ「企画書で知的好奇心が満たされる」みたいなこととはほど遠いが、小さなことから考えることを習慣化して、少しずつ大きいことに広げていって、いつか伊達さんみたいに(あるいは私の課長みたいに)なれたらと思う。

これも、「考えること」についてのゴール設定ですね。やはり、ゴール設定大事。

参考文献。銀座ママ麗子シリーズ、マーケティング手法などについてのエンタメ小説で、読みやすくマーケティング初心者にも分かりやすくて面白いのに、Amazonで新品の取り扱いがもうない(絶版なのかも)のが悔やまれる。


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