ピンピンコロリとネンネンコロリ【第4章②】
「遺書」の前段階として、今は書店でも手軽に入手できる「エンディングノート」がある。いわゆる「終活ノート」である。
ただ、人によっては、該当しない項目もあり、買ったノートの様式に縛られて、なんとなく受け身で綴る感じもしなくはない。
それよりかは、「未来への自分の手紙」として、便箋とかスマホのメモ帳アプリとかに残したほうがよいかと思う。
ただし、重要なことは、自分が読むのではなく、他人が読むわけだから、他人の視点で理解できるかどうか吟味しながら整理する必要がある。
配偶者や子どもがいたって、先に亡くなる可能性だってあるし、交通事故のニュースを見ても分かるように、同時に死ぬことだってあるのだ。
本当は自宅である日コロッと逝ったり、眠っているうちに亡くなったりするのが理想だが、世の中は分からないもので、隣家の火事に巻き込まれて命を落としたり、山で遭難して救助が来る前に息絶えてしまったりすることだってある。
そういった場合、あなたの遺書はどこにあるのか、そして、それにはどんなことが書かれているのかを想像して、書き溜めておく必要がある。
まず、これは確定事項(死ぬまで考えが変わることはない内容)だと言えるものから書いていき、数年後の状況次第で考えが変わりそうなものは、その都度書き足していけばいい。
今、何も書けない人は、自分が何歳まで生きられたらよいかという希望だけでも書き綴るとよいだろう。
ちなみに、私の場合は、80歳まで生きられたらいいと思っている。