身につけたい清掃習慣(8)

冬の足音が近づいてきたサインとして、ベランダやテラス、玄関前に落ち葉や細かい塵が目につく。

それらが毎日のように風とともに舞い落ちてくるということは、窓の外側のガラスも網戸も、それだけ汚れてくるはずである。

それらが夜露や雨に濡れるわけだから、当初は乾燥している落ち葉や塵も水分を吸って固まり、窓ガラスにこびりついたり、サッシの溝や網戸の網目に黒く変色して残ったりするわけである。

そのプロセスを私たちはほとんどといっていいほど自覚していないから、気づいたときにはしつこい汚れに閉口したり、掃除の手間がかかって自分の時間を削られたりするのである。

だから、昔の人が当たり前のようにやっていた庭先の掃除や、縁側の廊下の拭き掃除は、実は合理的な日課だったわけである。

ところが、今の時代の私たちは、朝起きたら自分の身だしなみや腹ごしらえに時間をかけて、その時間を確保できれば、ぎりぎりまで寝ていたいという惰性が染み付いてしまっている。

しかし、一戸建ての家に住んでいる人でも、昔あったような家の造りではなくなってきているし、大家族でもないから、旅館のような広々とした廊下もないはずである。

ということは、掃除の手間だって、昔の10分の1で済むはずである。

昔なら1時間かかっていた掃除が、5分もあれば済むくらい、今の時代の一戸建てやアパート・マンションは、コンパクトな造りになっている。

さて、早朝の5分の早起きが、家の中を清潔に保つ第一歩であることが実感できれば、今日から目覚ましの時刻設定を変えてみるのも良いかもしれない。


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