元日、誕生花は元日草【#誕生花短歌】

　あけましておめでとうございます。
　本年もゆるゆると、よろしくどうぞお付き合い。

詠みます。

　雲間から顔がのぞくは初日の出
　夢にまで見る永久の春

解説。

　1月1日の誕生花のひとつ、フクジュソウ。
　キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草です。

　属名の学名 "Adonis" は、ギリシア神話で猪に殺された美少年アドニスの名前に由来します。
　和名の「福寿草《ふくじゅそう》」は、幸福と長寿を意味し、新春を祝う花として名づけられました。
　その名前の通り、花期は早春であり、3-4cmの黄色い花を咲かせます。
　まさに今の季節の花です。
　典型的なスプリング・エフェメラル（＝春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地下で過ごす一連の草花）であり、春を告げる花の代表です。
　今日の表題にもある元日草《がんじつそう》や朔日草《ついたちそう》の別名はそれが由来になっています。

　ちなみに、フクジュソウは毒を持ちます。
　アドニン、シマリン、アドニトキシンなどの成分を含み、これが強心作用、利尿作用があるため民間薬として使われることがあるそうですが、素人の利用は死に至る危険な行為です。
　地面から芽を出したばかりの頃は、フキノトウと間違えて誤食しやすいほか、若葉がヨモギの葉に似ています。注意。
　症状は嘔吐、呼吸困難、心臓麻痺など。重症の場合死亡します。
　絶対に真似しないように。
　

　フクジュソウの花言葉は「幸せを招く」「永久の幸福」「悲しき思い出」。
「幸せを招く」「永久の幸福」は、古くから縁起のよい花とされてきたことに由来します。
「悲しき思い出」の花言葉は、美少年アドニスの伝説にちなむといわれます。

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