読んだ小説を褒めながら紹介するnote ~『高嶺の花の今カノは、絶対元カノに負けたくないようです』篇~
イイ構図だ。
※続刊が出たばかり(&到着したばかり)なので
※記事出しの順番を変えました。
書影などから。
\どーん/
今カノがしっかり主人公の手を握っててカワイイ。
そして挑戦的な元カノの笑みもまたイイ。
――ということで、素敵なイラスト担当は Rosuuri 先生。
著者はとーわ先生。
スニーカー文庫は初。カクヨムからの書籍化。
略称は『#イマカノ』。
『高嶺の花の今カノは、絶対元カノに負けたくないようです』とは。
主人公は高校生、千田薙人。
中学卒業のタイミングで2年ほどの片想いの末に告白をしたところそれが受け入れられた――のも束の間、高校入学のタイミングでフラれてしまうところから物語は始まります。
それなりの期間の片想いの相手兼束の間の彼女の名前は朝谷霧。
実は「霧谷乃亜」という芸名で芸能活動をしている女優・タレント。
薙人はそんな彼女を、もちろん「霧谷乃亜」というひとりのタレントとしてもファンではあったけれど、それ以前に「朝谷 霧」という女の子として好きで告白したのだけれど、結局あっさりとその恋路は潰えてしまったわけで。
だけど、彼女は中学時代の「友達だった頃」と同じ様な距離感で接してくるから、なかなかツラい心境。
そんな最中、ある日の放課後。帰宅途中の薙人は不穏なシーンを目撃します。
それは同級生であり、入学式で新入生代表挨拶を務めた鷹音 希が、上級生に少々強引な部活勧誘を受けているところでした。
その光景が『奸計に陥った』とも言えそうなシチュエーションに見えた薙人は機転を利かせて彼女をその窮地から逃がすことに成功します。
なかなかやりますね、薙人くん。
ただ、めちゃんこカワイイ希を前にして、ほんの少しだけ挙動不審になるのはご愛敬と言ったところか。
さて、そんな薙人くんと希さん。
席替えで紆余曲折ありつつも隣の席になったり、登下校を共にしてみたりと、何だかイイ感じになっていきます。
もちろん、まだ絶賛失恋傷心中の身なので、どことなくストッパーをかけようとしている感はあるのですが、それでもちょっとずつ傷が癒えていそうな雰囲気はあります。
――そんな時でした。
薙人と希が図書館の掃除をしているところで、他ならぬ朝谷霧がやってきます。しかも、こんなことを言って来ます。
「(前略)それでナギ君、これから暇?」
「え……い、いや……」
~中略~
「もし予定なかったら、少しお茶でもしない? ナギ君には日頃からお世話になっているし、お礼したいなって」
(『高嶺の花の今カノは、絶対元カノに負けたくないようです』 p.100 より)
――待て待て待て。どういう風の吹き回しだ?
当然、困惑する薙人。
妙に頑なに薙人を連れ出すことに注力する霧の態度が全く理解できない。
横には希もいるのに。
――と思っていたら、事もあろうに「いっしょに行く?」なんて聞く始末。
どうしようかと思っていたら、希はこう切り出しました。
※以下、彼女たちのセリフを抜粋します。
「朝谷さんは、千田くんとどんな関係なんですか?」
「一応、ナギ君の元カノ……でいいんだよね?」
「千田くんは、今は一人だということでいいんですね」
そして、最後に彼女はこう言いました。
「今からは私が千田くんとお付き合いするので、私が『今カノ』です」
(『高嶺の花の今カノは、絶対元カノに負けたくないようです』 p.114 より)
――――――え?
推しポイント。
がんばるイマカノと、何かのっぴきならない事情がありそうなモトカノ。
要するに本作は、ちょっと悪し様に言ってしまえば『男を捨てた女と男を拾った女の "Love is War"』なわけです。
――ごめん、薙人。さすがに悪し様に言いすぎたかもしれん。
そこまで男慣れしていなさそうな優等生――と見えなくもない希が、自分の窮地を救ってくれた男子にキュンとしない道理は無いわけですが、それ故にその男の子に対して一生懸命なんですよね。
しかも元カノがやたらとへばりついてくるように見えるシーンを目の当たりにすれば、先ほどもあった『だったら私が今から彼女よ』的セリフを言っても仕方ないんです。
ところが、『捨てた男をなおも構う女』に見えかねないこともない霧も、いろいろ事情を抱えてそうだったりするわけです。
ほら、タレント活動しているわけで、そりゃあ男の影があったら云々――――的な?
現に、1巻終盤でのモノローグとかから察するに――という感じもありやなしや、と。
※この辺はぜひ皆様の目で確かめていただきたいところ
……それにしても。
そこまで女慣れしていなさそうなクセに、学校内トップクラスの美少女と関係があるとは、薙人くんってば恐ろしい子。
続刊のお知らせ。
2巻が出たばかりです(2021年10月1日リリース)。
恋愛戦争、まだまだ続くみたいです。
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