「読書について」
「読書について」
ショーペンハウアー著
読書とはどういうものなのかを読んでみようと思い本書を手に取った。
読書好きのすべてのひとにお勧めの一冊ということになろうか?。
著者は、ダンツィヒ生まれのドイツの哲学者。「生の哲学」の祖。主意主義とペシミズムの代表者。ゲッティンゲン大学で自然科学・歴史・哲学を学び、プラトンとカント、インド哲学を研究する。イェーナ大学で論文「充足理由律の四根について」によりドクトルの学位取得後、1820年ベルリン大学講師となったが、当時ヘーゲル哲学が全ドイツを席巻、人気絶頂のヘーゲル正教授に圧倒され辞任し、在野の学者となる。主著である『意志と表象としての世界』(1819-1844)を敷衍したエッセイ『余録と補遺』(1851)がベストセラーになると、彼の思想全体も一躍注目を集め、晩年になってから名声を博した。フランクフルトにて没。ニーチェやヴァーグナーをはじめ、哲学・文学・芸術の分野で後世に大きな影響をおよぼした。
人生を読書についやし、本から知識をくみとった人は、たくさんの旅行案内書をながめて、その土地に詳しくなった人のようなものにすぎない。こうした人は雑多な情報を提供できるが、結局のところ、土地の実情についての知識はバラバラで、明確でも綿密でもない。 これに対して、人生を考えることについやした人は、その土地に実際に住んでいたことがある人のようなものだ。そういう人だけがそもそも語るべきポイントを心得、関連ある事柄に通じ、真に我が家にいるように精通している。
ポイント
「できれば原著者、そのテーマの創設者・発見者の書いたものを読みなさい。少なくともその分野で高い評価を得た大家の本を読みなさい。
「内容を抜き書きした解説書を買うよりも、そのもとの本を、古書を買いなさい。」
「新しいものがよいものであることは稀だ。よいものが新しいのは、ほんの束の間だから」という原則がおおむねあてはまる。」
「文章表現の基本原則は、人間は一度にひとつのことしか明瞭に考えられないということだ。」
「食事を口に運んでも、消化してはじめて栄養になるのと同じように、本を読んでも、自分の血となり肉となることができるのは、反芻し、じっくり考えたことだけだ。」
もっとも大切なのは、読むべき本と読まないべき本を選別する必要があるということなのだろう。そして、読むべき本とは偉大な人物の作品、名声鳴り響く作品、いわゆる古典なのだろう。
参考書籍
「幸福について」
「心と体が楽になる 読書セラピー」
「読書大全」
ショッペンハウアー#読書について#rubiconbookreview#哲学