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『阪急電車』

『阪急電車』
有川浩著


阪急今津線を舞台にした連作短編小説集。


各章は停車駅ごとにタイトルがつけられ、人々の出会いや別れ、その他降りかかってくる様々な問題。

映画は小説の中からいくつかを選んで、映像化している。
また、それぞれ独立したエピソードであった小説の話は、映画では、登場人物の交流があったりして、長編物語の体になっている。

小説と映画、それぞれが独自の魅力を持ちつつ、共に探求するテーマは「女性に降りかかる災いにどう対処したらよいのか?:混沌の中で見つける、生き抜くための光」みたいな感じかな?

日常のありふれた電車という共通空間の中に多様な人生を生きる人々が交錯していることを改めて気付かされたという意味では、感慨深いものを感じた。

生きていれば、災いって必ず降りかかってくるもので、その中を通り越したその先に、喜びがあり、成長があるというふうに理解はしているつもりだけとね。

難しいこともあるだろうなあとは、思う。

会社をやっていると、いつも、思うことは、私に災いが降りかかった時、どうして、上手く切り抜けることができたのか、わからない。何らかの力で、守られているとしか思えないようなことが、よく起こる。

まあ、自分が、この世で生かされている間にやるべきことにひたすら取り組むことが、大事なことなのだと思う。

災いについて、聖書で取り上げられている考え方をまとめてみた。

1. 信仰と希望の維持: 神への信頼と希望を保ち、災いに立ち向かう勇気を維持する。

2. 祈りと神の導きを求める: 祈りを通じて神から力と知恵を授かり、困難な状況を導き抜く。

3. 忍耐と堅忍: 災難時には忍耐を持続し、困難を乗り越える堅忍さを保つ。

本書に戻ると、登場人物たちはみんな、助けられて、本来の自分を見つけていく過程が、さわやかで心地よい物語だと思った。

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