調和級数の極限についての別説明の試みー複素関数からー
調和級数
$${1+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\frac{1}{4}+…}$$
の極限については様々な証明方法があり
無限大∞に発散することが知られていますが
自分は別の方法を試みてみたので以下に紹介します☺️
上記の
$${1+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\frac{1}{4}+…}$$
を複素数の範囲で部分分数分解すると
$${1+\frac{1}{2}\{\frac{1}{1+i}+\frac{1}{1-i}\}+\frac{1}{2\sqrt{2}}\{\frac{1}{\sqrt{2}+i}+\frac{1}{\sqrt{2}-i}\}+\frac{1}{2\sqrt{3}}\{\frac{1}{\sqrt{3}+i}+\frac{1}{\sqrt{3}-i}\}+…}$$
となり
初項1を除く、その一般項は
$${\frac{1}{2\sqrt{x}}×\frac{1}{\sqrt{x}±i}}$$
となります
これの、まずは
$${\frac{1}{2\sqrt{x}}×\frac{1}{\sqrt{x}+i}}$$
について区間[1,n+1]で定積分すると
複素数の対数関数
$${Log(\sqrt{n+1}+i)}$$
となります
同様に
$${\frac{1}{2\sqrt{x}}×\frac{1}{\sqrt{x}-i}}$$
について区間[1,n+1]で定積分すると
複素数の対数関数
$${Log(\sqrt{n+1}-i)}$$
となります
これらの定積分の和のn→∞にした時が、調和級数の和となりますが
ここで、n→∞の極限を考えたいのですが
複素数の対数関数は
Logx=log |z|+iArg zの形になるため
普通に極限を求めることができません
そこで、直観的に述べます
log |z|の項、すなわち
$${Log|\sqrt{n±1}+i|}$$
の絶対値が実数n、n-2となり、結果n→∞とした時、無限大になります
これはいいと思います
次に
iArg zの項については、Arg z=θなので
θを-πからπまで動かしてみると…
例えば、θ=0、1の時は、i×0=0、i×1=iでいいでしょうが
θ=π、-πの時は、iπ、-iπとなります
これはそのまま、無限大∞より小さいとして良いのでしょうか…
疑問は残りますが、iの実数定数倍が、実数の定数と同様に考えて、実数の無限大∞よりとても小さいと考えて良いならば、
式
$${Log(\sqrt{n+1}+i)}$$
と
$${Log(\sqrt{n+1}-i)}$$
の和は
無限大∞となり、様々な方法で証明されている調和級数が無限大∞となる結果と合致します
今回は以上としますが、これに関連した問題の続編を考えて行きたいと思います(*´-`)✨