【60~70代スマホ利用実態調査】何故つまずく?デジタルディバイドの実態に迫る#1
昨今、インターネットへのアクセスができる方とできない方との間に情報格差が生まれる「デジタルディバイド」が社会課題となっています。そこで、弊社RSUPPORT株式会社は、特に格差が顕著であろう60・70代に絞ってスマートフォン利用実態を調査してみました😮二回に分けて、結果を詳しく紹介してみます!
近年スマートフォンは生活において欠かせない存在となり、60代以上にも広く普及しています。しかし、真のデジタルディバイド問題解決には、スマートフォンを保持するか否かに加えて、世代や生活環境に関わらず、機器を使いこなすことができるか否かが重要となってきます。
弊社RSUPPORTは、遠隔サポートツール「RemoteCall」を提供しており、スマホ等のデバイスにリモートで接続し、スマホが苦手な方への遠隔でのサポート、またトラブルの把握・解決、といった用途でも利用されているため、ユーザーとなる対象者の現状を知っておくべきと考えました。それでは、60・70代のスマートフォンの利用実態を把握すべく行った今回の調査結果を見ていきましょう😃
📌 60~70代、スマホ利用につまずく要因は?
今回、スマートフォンを保持する60・70代に「アプリ活用、スマホ活用ができない時、どのような要因でストップしてしまうのか」を聞きました。その結果、ストップ要因として最多が「操作方法が難しい」が34.6%、「詐欺やウイルス感染などが怖い」が28.3%でした。
これらの結果を年代性別で見てみると、最多回答である「操作方法が難しい」と次点の「詐欺やウイルス感染などが怖い」の選択肢に対して、どの世代も大きな差がなく回答していることがわかりました。
一方で、年代性別で差が出た回答は「用語が難しい」で、全体平均26.0%の回答に対して、男性60歳~64歳は10.7%、男性の65歳以上は2割前後の回答と、全体と比較して低い結果となりました。女性70歳以上となると40%以上が「用語が難しい」ことがスマホ活用を妨げる要因であると回答しています。このような用語が難しいと感じられている方に対しては、用語理解が前提のマニュアルやチャットでのサポートよりも、対面や画面を共有しながらのきめ細やかなサポートが求められます。
その他、「活用がストップすることはない」という選択肢にも年代性別に差がみられました。全体平均は30.1%の回答に対して、男性60歳〜64歳は41.1%、女性70歳~74歳や女性75歳~79歳では20%の回答と大きく年代性別で回答に差がありました。女性70代以上に関しては、活用に困っていないと回答した20%以外の80%の方はスマートフォン利用にあたって何かしらストップ要因があることがわかります。
📌1日の利用時間別で見るスマホ活用度
続いて、「アプリ活用、スマホ活用ができない時、どのような要因でストップしてしまうのか」という質問の回答結果を一日の使用時間別でみました。
結果、1日30分未満しか使用しないユーザーや30分以上1時間未満のユーザーは、全体的に平均回答と大きな乖離がない、あるいは平均よりも低い回答結果となりました。1日30分未満しか使用しないユーザーは通話が主なスマートフォン利用の目的であることが同調査からわかっており、多くの機能やアプリを利用していないからこそ、利用に対して大きな障壁がないことが推測されます。
一方、一日1時間~2時間や2時間~3時間スマートフォンを使用する層を見てみると、「用語が難しい」と回答したのが一日1時間~2時間利用する層は31.6%、2時間~3時間利用する層は34.5%と、平均26.0%に対して高い結果となりました。同様に、「詐欺やウイルス感染などが怖い」と回答したのも一日1時間〜2時間利用する層は34.2%、2時間〜3時間利用する層は43.6%と、平均28.3%よりも多く回答しています。
また、2時間~3時間スマートフォンを使用する層は「活用がストップすることがない」が約20%と平均よりも10ポイント低く、何かしら活用に困っているのが8割でした。
これらの結果を併せて鑑みると、一日1時間~2時間や2時間~3時間スマートフォンを使用する層は、現在一定の時間を使用して通話以外の機能利用にあたって障壁を感じていることから、障壁が解消されれば現在よりもさらなるスマートフォン活用ができることが期待されます。
最後に、一日3時間以上スマートフォンを利用する層は、「活用がストップすることはない」と回答したのが4割以上と平均よりも10ポイント高くなり、スマートフォン活用に慣れており大きな障壁はないことが伺えます。
📌最後に
このように、60代・70代のスマートフォン利用への障壁が何かは一概には表せない結果となりました。特に、スマートフォン利用に障壁を感じている70代女性や一日1時間~2時間、2時間~3時間スマートフォンを利用している層対して、適切なサポートを提供することで、誰もがデジタルを活用できる社会を目指すことが可能となる結果となりました。
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