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Vol.10各種ハラスメントをアップデートしておこう【③パワーハラスメント】(よしいけの労災申請体験記)
こんにちは。よしいけ@名ばかり管理職です。
本noteをお読みいただきありがとうございます。
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パワハラによるメンタル不調のニュース、最近本当によく耳にします。
私が労災関連で知りあった方たちも、多くがパワハラの洗礼を受けていました。
別記事でも紹介しますが、私含めほとんどのみなさんは、働けなくなった期間、1年半を傷病手当金でしのいでいました。
とはいえ、労災にいたらず、環境が改善されるならばそれが一番です。
そこで本記事では、パワハラの基本について備忘録もかねて記しておきます。
■1|パワーハラスメントの法的根拠
2020年6月1日に通称「パワハラ防止法」(改正・労働施策総合推進法)が施行されました。
・パワーハラスメントは改正労働施策総合推進法第30条の二
私が就業していた当時にはなかった法律です。この法律があれば、私の労災申請も、もう少しやりやすかったでしょう。
\今までは大企業のみ義務化されていたものが、2022年4月1日には、すべての企業に措置義務化が適用されました ♪ /
☆゚・*:.。. .。.:*・\ (^O^)/☆゚・*:.。. .。.:*・☆
今、パワハラがアツイです。
パワハラ防止法の施行により、そして兵庫県知事のパワハラ事件も追い風となり、日本全体がパワハラ防止ムードに燃えています。
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日ごろのモヤモヤをどうにかしたいなら、今がチャンス!
労働局も、相談内容のデータを積み重ねたくてうずうずしている(かも)。
パワハラ含む各種ハラスメントの理解については、この流れをおすすめします。( ↓ )
法律全文をチェックする(e-Gov法令検索など)
→厚生労働大臣の指針告示(法律のトリセツ)をチェックする
→省庁や労働局のパンフレットやリーフレットを探し、かみ砕いて理解する
パワハラの指針告示とパンフレットのURL貼っておきます。
【パワーハラスメント指針告示】
事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和2年厚生労働省告示第5号)【令和2年6月1日適用】
【パンフレット】
各種ハラスメントがわかりやすく紹介されています。
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■2|パワーハラスメントの具体例
パンフレットの中の、パワーハラスメントの内容についてすこしご紹介します。パワハラとはどういう内容なのか、具体的に知っておくと便利ですよ。
なぜなら、
「あ、今まで我慢していたけど、これってパワハラだったんだ」
と認識することで、録音など、実際に行動に移せるようになるからです。
確信が持てるというのは、やはり強みなんですよね。
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時代が進化したな~と実感するのは、性的指向や性自認の例示が、複数、盛り込まれているところです。
(2)→精神的な攻撃 ①人格を否定するような言動を行う。(★1)(相手の性的指向・性自認に関する侮辱的な言動を含む。(★2)
(6)→個の侵害 ②労働者の性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露する(★3)
(2)と(6)、どちらでも触れられていますよね。
性的指向・性自認について無神経にいじったり、本人の了解なく暴露することはパワハラです。このあたりはセクハラにも重なる部分といえます。
人間同士、礼儀をもって接し、普通にデリケートな話題を避ければよいだけなんですが…。それをしない人が多いから、規制されるようになったんですね。(悲)
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証拠がとりにくいモラハラ色のつよいパワハラ
パンフレットでも「限定列挙ではありません」といっているように、事案はかなり幅広いです。パンフレットはあくまで例示です。
とくに(2)精神的な攻撃は、多種多様なパターンが存在します。
たとえば、こんなのどう思います?
恐ろしいことに、私よしいけの実体験です!
・教わっていない仕事について「こんなことも知らないのか」と叱責される
⇩
・仕事内容について質問すると「こんな初歩的なことを聞くな」と叱責される
⇩
・叱責されないよう自ら調べて仕事をすると「コミュニケーション能力がない」と叱責される
ど、どうしろと?
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また、こんな事例も聞いたことがあります。
・あてつけのようにドアを強くしめたり、こちらを見てわざと深いため息をつくなど
・終業時、わざと特定の人にだけ挨拶せずに、ひとりひとりのデスクに挨拶して帰る
・特定のひとのPCだけこれみよがしに除菌シートでふく
小学生のいじめレベルの……。
いわゆる「モラハラ」にあたるようなパワハラが多いのが、最近の傾向です。
証拠がとりにくいんですよね。
でもこれも、(2)精神的な攻撃 に該当しますから、今や労働施策総合推進法で規制できるというわけです。
■3|パワハラを我慢しない~令和の職場でだいじなこと
「少しくらいは我慢しなきゃ…」
こういうチリツモを放置するのがよくないんですよ。
パワハラは多岐にわたるという事実を知っておくと、行動に移しやすいです。
理不尽な教育的指導に耐え、つくり笑いを強いられてきた昭和世代。
それが当たり前だった昭和世代。(苦…)
ちなみに昭和の職場でだいじなことは、〝ほうれんそう〟と言われていました。
<ほうれんそう>
報告、連絡、相談
令和の職場でだいじなことは〝ほうれんそう〟に加えて、〝こまつな〟〝きくな〟〝ちんげんさい〟ですって。
<こまつな>
困ったら、使える人に、投げる
<きくな>
気にせず休む、苦しいときは言う、なるべく無理しない
<ちんげんさい>(してはいけないこと)
沈黙する、限界まで言わない、最後まで我慢
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時代は変わりましたね。
20年遅く生まれたかったです!
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さいごまでお読みいただきありがとうございました。
私は無知なワーカーだったので、労災申請する前、知らないことばかりでした。
いざ自分の身に降りかからないと、頭に入ってこないことは多いです。むずかしい法律知識や行政システムならばなおのこと。
実体験を通して、ひとつひとつ身につけました。
だからといってハラッサーに感謝はしませんよね~。
ただ、現実として「労災申請という経験により知らなかったことを知ったな」と俯瞰はしています。
さいごまでお読みいただきありがとうございました!(二回目)