【R.O.T. People】飲食って、仕事って、楽しい。成長を求めて旅立つ前に。
【プロフィール】
戸田公園「RISA!RISA!」・武蔵浦和「N&K」店長
横山 風馬。呼び名「風馬」
1996年生まれの27歳。出身である福島県の専門学校を卒業し、ロットへ入社。5年間で、ダイニング業態3店舗・居酒屋2店舗を経験。店長就任後、3カ月余りで2店舗を兼任。
ーー最初に、生まれてからロットに入社するまでの生い立ちを教えてください。
福島県で生まれ、3兄弟の末っ子で、兄ちゃんとお姉ちゃんは意外と家にいる方でした。その反動だったのか、僕はずっと外で遊んでるような幼少期を過ごしていましたね。
中学1年生の時、野球部だったんですけど、ちょっとついていけなくなって、学校休むようになってしまい、それから不登校になりました。
その時に夕飯を作る担当だったんですが、
そこで「料理、ちょっと面白いな」と思って。
そこから何となく「料理人になりたい!」というのが芽生えて、中学2年生の時からは「料理人になる!料理の仕事に就く!」ということをずっと考えて、高校進学して、専門学校に入りました。
奇しくも不登校が、人生を変えた。
ーー踏み込んだ話ですが、不登校だった時のことを教えてくれませんか?その不登校がなくなった瞬間は?
1年間不登校をしていて、一歩も家から出なかった。アニメと昼ドラを見る生活。ベランダにすら出ないなので、1年で10キロちょい太って、色も脱色してみたいな、肌の色が真っ白になりました。
不登校がなくなったのは、なんか正月に年賀状を仲が良い友達に出そうと思って。生きてることを伝えるというか。
何枚か出して、そのうちの1人が家に来たんです。ピンポーンって。で開けて、「お前太ったな、ちょっと遊び行くぞ」って言われて、行ったのがきっかけですね。
外に出るのは、めちゃくちゃ怖かった。家のドアノブが重い。めちゃくちゃ重くて。でも、それをきっかけに「学校来いよ」ってなって、「行ってみようかな」って。行ってみたら「学校くそ楽しいじゃん」って思った。
そこから「友達、大事にしたい」と思うようになりましたね。その辺からか、何か「夢を持って進むことが自分のやりがい」って思うようになりました。
その友達とは、今もギリ繋がってます。小中高専門と一緒で、20歳まで一緒にいて。お互い飲食やってるんですけど、福島から出た瞬間にちょっと疎遠になってしまいました。「なんかどうせ頑張ってんだろうな」みたいな、そんな感じです。
たまたまの選択が今に繋がっている。入社の決め手は、働くアルバイトスタッフの姿。
ーーどうして福島からロットに?
最初は、地元のレストランに就職しようと思ってたんです。
だけど、就職活動の時に同じ福島出身の白井貴之(現パーラーオオハシ店長)が「埼玉のロットっていう会社を見に行くんだけど一緒に行かないか」って誘われて、何か旅行感覚で「行くわ」みたいについていきました。
そして、社長と人事の方にお会いして、北戸田の『55酒場(現在は閉店)』にご飯連れてってもらった時に、スタッフのなんすかね。
元気さとか笑顔っていうところに圧倒されて、社長に質問したんですよ。
「すごい社員さんいますね」って言ったら、
「全員アルバイトだよ」と言われて。
そこに「すげぇ」っていう衝撃受けて。
せっかく飲食やるんだったら楽しい方がいいなって、地元のレストランをやめてロットに就職しようと思いました。
誘ってくれた白井とは、専門学校時代の同級生なんですけど、学校で喋ってたかとか遊んでたとかではなくて、たまたま言われて。
学校の先生が「1社ぐらい行きなさい」っていうので、求人票を見たら全部フレンチだったんですけど、イタリアンが2社だけあって、大手チェーン店かロット(RISA!RISA!)か。イタリアンやりたかったからロットにしました。
ーー例えば、この会社に入って学生時代から自分の性格に移り変わりはありますか?
ありますね。
元々、不登校もやっているので、メンタル的なところは弱い。
不安症なんですけど、それを隠すように大口叩くみたいな。そんな感じでちょっとギラギラオラオラしながら。なんか自分イケてるなって思い込むというか。
それで1,2年やってて、スタッフに対しても「社員だぞ、俺社員だから」みたいなのを出してたんですけど、3年目に、ズタボロにされました。
ボコボコにされまして、結局何も通用しなかった。
お店一つ任せていただいた形だったんですけど、何もできなかった。
お客様も離れていく、売り上げも下がっていく、という1年間を過ごして「これじゃ駄目だ」と。
そこで、変わりましたね。
それから、読まなかった本を読むようになって、行かなかったセミナーに行くようになった。今の自分じゃ戦えないから、とりあえずインプット!インプット!というような2年間を過ごしました。
そして今は、この不安症なところが自分の強みなのかなと思っています。
自信がないから始まって、「ああなったらどうしよう、こうなったらどうしよう」って、色々と深く考えすぎてしまう。
でも、その考え方が良いものであれば、その時間は有意義じゃないかと思ったときに、いろんな考え方を学んだし、教えてもらった。
今は、不安症なところを隠すのではなくて、不安症だからこそできることをやっています。
ーー昔の自分と今の自分って、どこが一番違いますか?
昔の自分は、悩んでいるというか、ゴールが見つからないまま、ずっと1人で頭の中ぐるぐるしていた感じだと思うんです。
今は、行動しながら考える。動きながら考えるというか、止まらないようにする。頭がパンクしそうなったら、とりあえず動く。
動かないと解決には持っていけないので、動きながら考えるという風に変わっていきました。
元々、1人でコンビニ行くことすらできなかったんです。
1人で行ったら、周りに何か思われているんじゃないかと。「あいつ1人なんじゃね」みたいなのを考えてしまって行けなかったんですけど、今は1人でどこでも行けるようになりました。
1人が楽とか楽しいってわけではなくて、一つ一つの行動していった結果そうなったというか。
「自分で動くしかない」っていうのは、今変わったことかなと思います。
更なる成長を求めて
ーーでは、もっと踏み込みますが、退社を決めた経緯を教えてもらえますか?
23,24ぐらいで「26歳になったら転職しよう」とはずっと思っていたんですが。26になった時、目の前に「RISARISAとN&Kの兼任店長」っていうすごいワクワクするような、スキルアップがめちゃめちゃできそうな任命をされるタイミングで。それに挑戦してからにしようと思いました。
1年いろいろ模索しながらやってたんですけど、
27を迎える年に「他の会社見てみたいな。どうなんだろう、他の会社」って思って。
20代最後の挑戦をしてみたい、今しかないかなっていう感じです。
ーーなぜ、26歳で転職したいと思った?
「こうなりたい、ああなりたい」を考えたんですけど、出てきたのが30歳でした。自分が30になったらこうなりたい、ああなりたい。年収がこうで、こういうことやっててっていうのを、考えたら30歳までしか出てこなかった。
何か目的があるから、「こうなりたい、ああなりたい」というのはないんです。
多分、毎年店舗異動を経験して、毎年環境が変わっていて、最初はちょっとつらいんですけど、どんどん成長している自分を感じた。
だから、環境変えることが自分の成長だと思うようになりました。
変化を欲していて、関わる人・使うもの・住む環境をガラッと変えて、また人生を変えたい。
それが出来るのは、どの年齢でどういう状態かって言ったら、きっと今の年齢で、まだ結婚してない今なんじゃないかと思うんです。
自分の中の選択肢を持ちたい。
いろんな環境で働くことによって変化が与えることは、結局自分の何かを蓄積する。
この経験を蓄積して、30を過ぎた時に改めて自分の将来を考えようと思った時、選択肢がいっぱいあった方がいいんじゃないかと僕は思うんです。
そして、漠然とですけど「全国各地に友達いたら面白いな」と思っています。埼玉に帰ったら埼玉に会いたい人がいて、福島に帰ったら会いたい人がいて、僕に会いたいと言ってくれる人がいて。
どんどん知っている人、関わった人っていう人数を増やしていきたい。
入社前に魅せられた姿の実現
ーーR.O.T.に入社してから、一番嬉しかったことは?
3年目の時に、チーム崩壊をしてるんです。本当うまくできなくて。
原因は、僕がスタッフと関わらない。賄いを食べない。喋らない。仕事は仕事だしみたいなスタンスでいるとスタッフから離れていく。1人で戦ってたというか。それがチーム崩壊になったきっかけでもあって、1年間経っても結局改善できなかった。そこで、「変わらなきゃ」と思ってその翌年から変わろうと努力しました。
それから、RISA!RISA!とN&Kを就任した時に、2店舗で20人弱のスタッフが、「みんな楽しく向上心を持ちながらアルバイトの枠を超えて働くっていうことを実現できたこと」が嬉しかった。
もう幸せだなっていうのがありますね。
「アルバイトの枠を超えた」って感じたのは、例えば3S(整理整頓清掃)活動。
N&Kなんですが、僕何もやってないですよ。ただ、3Sの項目を渡すだけ。なんですけど、スタッフが話し合って、LINE飛ばしながら、「ここやって!あそこやったよ!」っていって、その結果5位までいくとか。
RISARISAに関しては、すごく現場に入れない中で、シフトの穴は少なく社員の休みも取れて、スタッフ自身が自分でキッチン学んだりホール学んだり、協力しながら運営をしていった姿とかを見ると、何か言われてやるようなスタッフはいなくて、自分たちでどうやって楽しめるかを考えながらやってるスタッフが多かった。多いとそれに引っ張られるので、全体的にそういう雰囲気があったことです。
自分の失敗があるからこそ学んだことですね。
自分を成長させることが、人生にとっての大いなる課題
ーーでは、あなたにとって「仕事」「笑顔」とはなんですか?
仕事は「人生の中の彩るものの一つ」です。
家族とか、子供とか親友、友達の中の一つの仕事っていうものなんですけど、僕にとってはそれが8割ぐらい占めている。
仕事人間です。仕事が楽しいですし、自分を成長させるための環境。
自分が成長するために必要不可欠だし、自分が成長するための環境でもある。
成長し続けることが自分の人生だから、その人生において必要なものっていうは仕事。だから、仕事がないと生きていけないっすね。
そして、笑顔は「楽しく何かをするための一番必要なことというか、準備」。それに必要なものが、笑顔。
笑顔がないと、どんなことも楽しめなさそうだなって思いますし、多分きついことも笑ってりゃ何とかなるし、
最後に笑ったやつが勝ちだなと思ってます。どんな結果であれ。
あと、自分の笑顔は誰かを笑顔にするために必要なこと。
正直、感情的・理論的な感じのどっちもあります。ちょっと打算的に笑ったり。スタッフが調子悪いとか、体調崩してるとかっていうときほど、笑うようにしてますね。
キツイと思うから、でも今日出勤してくれたしっていうので、よく話しかけたり笑ったりします。もちろん、メリハリつけて真面目なときは真面目に働きます。
みんなが楽しく働くためとか、安心して働くには、多分僕が笑っているのが一番大事かなと思うんです。
飲食って楽しい
ーー様々な経験をした「R.O.T.」とは、あなたにとって何か教えてくれませんか?
ロットは、自分の人生をすごい変えてくれた「きっかけ」の会社。
なんか家というか、帰ってこれる場所というか。もう一回就職とかじゃなくて、なんか帰ってこれる場所ですね。
そして、「飲食に対する自分の芯」を作ってくれた。
ロットに入ったことは、自分のターニングポイントです。もうちょっとで退社しますが、この会社で働けてよかったです。めちゃめちゃよかった。
ーー最後に、これからR.O.T.で働こうか考えてくれている人へメッセージをお願いします。
「飲食やりたい」っていう人たちがいて、実際に飲食に就いても辞める人の方が多い思うんです。
専門学校のときも40人のクラスがあって、今も続けているなんて1桁しかない。
この飲食業界の中で、僕は続けたもん勝ちだなって思っていて。
どう続けられるかって。
すごい高級レストランに就職して1ヶ月で辞めるよりも、比べるとあれですけど、地域に根付いているこの会社があって、地域のために料理をして、お客様に喜んでもらえてとか、スタッフのために働いてとかっていうような。
飲食を長く続けるには絶対この会社の方がいいし、楽しさは学べると思います。
「飲食って楽しいな」って思える会社であると思うので、
「楽しく飲食やりたいなら、ロットにおいで」と伝えたいですね。
仕事は楽しいもの。そんな、楽しい仕事がロットにあります。
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