フェイクファー
高価で希少なリアルに
憧れはある
手を伸ばしても
届かないのなら
それは違う世界のものだ
本物には所詮かなわない
手に入れたとしても
持ち腐れてしまう
それなら
フェイクのまま闘え
充分すぎる見た目と
本物を凌駕するほどの実力
それ以上何を望むのか
フェイクファーのぼくたちは
それなりに頑張っている
模造だと虐げられても
安価で取引きされても
必要とされているのなら
何処へでもいく
リアルファーへの憧れは
止まないけれど
暖かさに違いはない
フェイクファーのぼくたちは
置かれた場所でただひたすら
闘っていくだけ