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剰余群〈龍孫江の群論道具箱〉
正規部分群では左剰余類と右剰余類が一致することを示しました.その帰結として剰余類空間に演算を定められる可能性が見えてきました.今回は実際にその演算を実現します.
定理(剰余群の構成)
$${G}$$を群,$${N}$$を$${G}$$の正規部分群とする.剰余類空間$${G/N = \{ gN \mid g \in G \} }$$に,演算を
$${(gN) \cdot (hN) := ghN}$$
で定めると群をなし,自然な全射$${ \pi \colon G \to G/N}$$は群準同型になる.□
定義(剰余群)
上記の群$${G/N}$$を$${G}$$の$${N}$$による剰余群という.□
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840字
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