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記事一覧
錆戦日誌14・とある商店
「あんたも財団への攻撃には行くのかい」
「まさか。未識別と、航路を狙ってくるジャンクテイマーの相手で手いっぱいだ」
「功名心とは無縁そうだもんな」
「そんなものがあったら、戦場から逃げて雀荘に入り浸ったりしてない」
違いない、と商店の親父は笑った。
「しかしあんたが傭兵とは。人に歴史ありってところだな」
「碌な仕事じゃないぞ。今も昔も、人を殺して金をもらってンだから」
「昔はどうか知らないが、
錆戦日誌13・とある傭兵
「継ぎ接ぎ幽霊船への風評被害凄そう」
「どうした急に」
「たぶんジャンク財団のエンブレムだと思うんだけど。ほら、最近ネットでよく見るボロボロの帆船のやつ」
「ああ、確かに名前から受けるイメージそのものだな」
「どうするんだろうね。身の振り方とかさ」
「寄る辺なきヴォイドテイマーの寄り合いが後ろ指差されたとして、何か対処をすると思うか」
「それはそう。何なら三大を敵に回しても戦うよね」
「いやちょっ
錆戦日誌12・とあるライターの取材2
はい、はじめまして。ジャンクテイマーと接触した記事は興味深く拝見しました。
ああ、驚かれるのも無理はありません。しかし三大所属ならともかく、寄る辺なきヴォイド・テイマーが五体満足でいられるかというと、そうもいかないことはご想像いただけるかと思います。これは友軍を未識別機動体からかばった際の傷跡で――え? いえ、決して当てつけなどでは。そもそもその友軍は、甲斐なく海に還っていますからね。そうした未