この異世界は、異世界じゃない〜第二十一話〜
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➖決着...そして➖
ゆっくりと立ち上がるフジナミの巨体から笑みは消えない。口に溜まった血を吐き出して旭を睨む。
「もしやお主は……伝説の【カイヒャク】なのか?あの「神」に滅ぼされた「セツナの一族」の……」
「俺は、結城旭。普通の人間だよ」
「水に風……もはや斬ったはずの傷も癒えている……クククク……とんでもない拾い物だ。こんな小規模な戦いで、お主のような者に出会えるとは……「神」にしか出来ないと言われた【悟社】……人として鍛え上げたこの我が