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ではノイズだらけのスマホを見てしまう理由は?~「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」

今回は久しぶりに本の話。
話題になっている新書(と言いつつ、自分の職場の同僚は知らなかったけど)、「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」

自分も以前に比べて本を読む量が減ってきた自覚があったのだが、それは映画鑑賞という趣味が加わったことと、加齢による集中力の低下によるものと思っていた。
でも、この著者のようにお若い方でも同じように読書量が減っているという。

著者は、読書による情報のインプットを「ノイズ」として、簡単に答えを求める・求めることを強いられる現代社会では敬遠される結果となっているとし、そんな仕事社会に全身を捧げるのではなく半身程度の関わり方を提唱している(と、自分は理解した)。

その中で、明治より働き手と読書の関係の歴史を紐解いていて、この点はとても興味深かった。なるほどね、と。

結論の「ノイズ」のところは、これはそうだとは思うけど、それが「働いていると本が読めなくなる」理由なのだろうか、少ししっくりこない点もあった。

ここ数年、電車や歩行中にも寸暇を惜しまずスマホを操っている人が増えた。その様は単なる時間つぶしではないほど、なんというか取り憑かれているくらいである。
スマホのない時代は、それこそ電車の中では本や雑誌、マンガを読んだり、そうでなければぼーっとしていた人が大半である。その中のどれくらいの人がスマホに持ち替えたのだろうか。

スマホの中毒性もメディアで取り上げられることもあるが、やはりこの普及が読書量に与える影響も少なくないのではないだろうか。スマホでインプットされる情報なんて、それこそ答えでもなんでもなくノイズそのものだというのに、みな欠かすことができないでいるのだ。
本の帯に「スマホばかり見てしまうあなたへ」とあるのだから、スマホの要因についてももう少し触れてほしかったな。

何より著者本人のように、もともと読書が好きな人からすれば、ノイズであることを承知のうえで本を読んでいるわけで。
自分も読書好きの端くれとして、ぜひその点を知りたかったのである。

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