ボガートとバコールのイメージビデオ!?~「脱出」「三つ数えろ」
引き続きハワード・ホークス作品を鑑賞中。初期はケーリー・グラントなどを起用してコメディ路線を多く監督していたが、第二次大戦前後になるとその影響もあるのかハードボイルドものに傾斜していく。
ハードボイルドと言えば、ボギーことハンフリー・ボガートである。まずは1944年公開「脱出」である。
世のユーザレビューを観るにつけ、ストーリーとしては本作の評判はそれほど高くはない。なのだが、映画史に名を残すとすれば何といっても、ボガートとローレン・バコールの初共演作品としてであろう。
ボガートの渋さは相変わらずなのだが、バコールは当時19~20歳。なのにこの妖艶さと言ったら!
この二人のイメージビデオと評する人さえいるくらい、見どころは二人の所作・表情なのである(むしろそれだけ?)。
でも妖艶なバコールも、すでにこの時はボガートにゾッコン。その隠しきれない恋慕の思いが最後の最後に表れているのがこちら。ピアノの伴奏に合わせたギクシャクした踊り?はご愛敬だが。
この次の作品は1946年公開「三つ数えろ」。レイモンド・チャンドラーの「大いなる眠り」を原作とした作品だ。
この作品はとても分かりにくい。怪しいい人物が何人も出てくるし、それぞれが被害者の家族たちとそれぞれに関係しているのだが、その関係が脈絡もなく明るみにされていく。原作は読んだことはないのだが、それも同じようにわかりにくいのだろうか。
いかにも戦後に粗製された作品といった感じなのだが、それでもボギーとバコールがスクリーンに登場するとサマになるわけだから、当時のスターはさすがである。
分かりやすさという点では「脱出」の方が楽しめるかもしれないが、二人を愛でるという点では、まあ同じかな・・・
この後二人は「潜行者」「キー・ラーゴ」で共演している。これらもいつか鑑賞しようと思うがなんとなく見ずとも雰囲気がわかってしまうというのが、夫婦もの作品の宿命か(友和&百恵コンビのように)。
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