ストレッチ用ポールex-10選-
今回のテーマは「高齢者でもできるストレッチ用ポールex-10選-」になります。
なかなか記事で見ることが少ないストレッチ用ポールを使ったエクササイズのみが入っている記事になります。結構貴重であると感じていますし、実践的に使えるエクササイズを盛り込みました。
今回は「ストレッチ用ポール」です。
前回はバランスボールexの記事を執筆しましたが、意外と好評でした。これはバランスボールを使いきれていない方がほとんどであるからだと感じました。
今回のストレッチ用ポールも同様です。
ストレッチ用ポールは使い勝手のいい器具であり、エクササイズバリエーションを圧倒的に増やすことができます。バリエーションを増やすことは、患者やクライアントに合わせたエクササイズを展開できるようになりますし、"選択肢"が増えることは必ず患者やクライアントに適切な運動療法を処方することができるようになります。
バランスボールと同じように使い方が分からない場合は、勿体無いと感じます。
せっかくあるストレッチ用ポールをうまく使っていきましょう!
では始めていきます!
ストレッチ用ポールを使う理由
なぜストレッチ用ポールを使う必要があるのか?
運動療法エクササイズでは器具を使ったほうが"その場所でしかできない運動療法"の可能性が高いため、満足度が高くなりやすいと感じています。また自重のエクササイズよりも楽しく運動が実施できます。
しかし、ただ単に"楽しく運動療法ができる"というだけではないです。
楽しく実施することができて、指先触覚の効果があると考えています。
指先触覚はライトタッチとも言います。このライトタッチは以下のような効果があると考えています。
体性感覚の補助
姿勢制御に関わるのは体性感覚・前庭感覚・視覚があります。平地における体性感覚の役割は約70%を占めています。ライトタッチをすることで体性感覚系の補助になります。皮膚感覚の求心性情報として姿勢制御系に影響します。
力学的補助
ストレッチ用ポールを杖として捉えてください。荷重量を減らすことができ、負荷量を調節することができます。
これらの2つの理由があります。だからこそ、高齢者にも若年者にもストレッチ用ポールを使うことが非常に多いです。
通常の筋力訓練やストレッチに変化を加えることで、患者クライアントのモチベーションにつながります。いつも同じような運動療法エクササイズでは、必要性が感じていても飽きてしまうこともあります。
ストレッチ用ポールを使うことはセラピストも患者も同様に運動療法を進めやすくなると考えています!
臥位エクササイズ
ここからは臥位で使えるエクササイズを紹介していきます。
アームアークス
アームアークスは体幹部の安定性の向上と肩関節の分離運動の獲得を目的としたエクササイズです。よく臨床でも使うことが多いエクササイズですが、腰部疾患患者に対して処方していきます。
脊柱の動きがわかりにくい人や姿勢アライメントが崩れている人は、ボディマップの異常があり、ボディイメージが低下している可能性があります。ストレッチ用ポールの上で実施することで脊柱全体の体性感覚を刺激することができます。
両上肢を挙上させる時に体幹部が安定していないと…
腰椎伸展動作が生じる
肋骨が外旋する
バランスをくずしてしまう
などといった所見を確認することができます。上肢挙上させる前にローカルスタビライザーである腹横筋や横隔膜が活動することで体幹部が安定します。安定した状態のまま上肢挙上ができます。不安定な状態は、腹横筋や横隔膜の機能低下やモーターコントロールの異常などが考えられます。
視野の範囲内で上肢挙上させること
肋骨が外旋しないこと
これらに注意して実施していきましょう。
ブリッジ
ブリッジエクササイズは大殿筋とハムストリングの活性化を目的としたものです。加えて脊柱分節運動を実施することもあり、腰椎分節運動を獲得する目的もあります。
臥位で実施する通常のブリッジエクササイズと違ってストレッチ用ポールを使うことで、"高さ"を生み出すことができます。股関節屈曲から股関節伸展位まで殿部を挙上させるため、大殿筋の収縮を狙っていくことができます。
高齢者で実施する場合は注意が必要です。通常で行う臥位よりもストレッチ用ポールが転がってしまう可能性があります。壁を使って固定させるなど工夫して行いましょう。
サイドトゥサイド
サイドトゥサイドは回旋エクササイズの一つであり、回旋を作り出すというエクササイズよりも回旋をコントロール・制御するエクササイズになります。
ストレッチ用ポールを足で挟み、下半身を回旋させていく時に脊柱まで回旋しないように制御します。床から肩甲骨が離れないように注意しましょう。
このエクササイズの注意点としては股関節屈曲角度になります!
股関節屈曲角度が90°以下の場合は、腰椎が伸展しやすくなってしまいます。本来であれば脊柱を生理的弯曲位に保持した状態で回旋の力を加えていきます。そのため実施する際は股関節屈曲角度を保持できるようにしましょう。
座位エクササイズ
ここからは座位のエクササイズを紹介していきます。
座位を含めてあと7つほどのエクササイズがあります。
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