2024年5月の記事一覧
『終わりよければすべてよし』ウィリアム・シェイクスピア 感想
こんにちは。RIYOです。
今回はこちらの作品です。
この作品は1601年から1606年の間とされており、一般的にシェイクスピア作品のなかで「問題劇」と呼ばれる『トロイラスとクレシダ』及び『尺には尺を』などと共に括られています。三作どれもが、暗く苦い笑いと不愉快な人間関係を軸に描かれており、これはシェイクスピアの喜劇時代に執筆された『十二夜』や『お気に召すまま』のような幸福感が表現されている喜劇
『ヴェローナの二紳士』ウィリアム・シェイクスピア 感想
こんにちは。RIYOです。
今回はこちらの作品です。
ヴェローナの紳士であるヴァレンタインとプローテュースは、互いに固い友情を交わし、何事も隠し事のない強い絆で結ばれていました。しかし恋愛についての考え方は正反対で、ヴァレンタインはそのようなものに関心を持つことができず、見識を広めたいという思いからミラノ公爵のもとへと旅立ちます。反してプローテュースは恋人ジュリアのもとを離れる気が起きず、ヴェロ
『タイタス・アンドロニカス』ウィリアム・シェイクスピア 感想
こんにちは。RIYOです。
今回はこちらの作品です。
ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)は、劇作家として活躍する初期の1588年から1593年の間にこの劇を書いたと考えられています。『タイタス・アンドロニカス』は、彼の作品のなかで最も暴力的で血生臭い作品の一つであり、名誉の力と暴力の破壊的な性質を題材として描かれています。
執筆当時のエリザベス朝時代では、ラテン文学と称されるオウ