アメリカの郵便番号でわかること
今日はアメリカのニュースを見て驚いたことを書きたいと思います。
ニューヨーク州バファローでの事件
先週末、ニューヨーク州バファローという町のスーパーマーケットで、銃の乱射事件が起こりました。
10人が無差別に殺害され、その場で逮捕された犯人は18歳の白人。
黒人の多い地域を狙い、犯行前に犯人がオンラインに投稿した180ページにもわたる声明書には、人種差別的な思想や犯行計画が書き連ねられていたようです。
悲しいことに、アメリカで銃の乱射事件はあまりにも頻発しているので、「またか」と思ってしまったというのが正直なところ。
そして、残念なことに、特定の人種を標的にした事件も多発しています。
もちろん、被害者やご家族のことを考えると、「慣れ」というのは決してあってはならないことですけれど。
郵便番号で特定の地域を標的にする
ただ、今回、このニュースで私がびっくりしたのは
「郵便番号」
ニュースの中にこんなフレーズがあったのです。
「犯人は郵便番号でこの地域を選んで犯行に及んだ」
最初に聞いたときは、その意味が理解できませんでした。
郵便番号で地域を選ぶ???
ニューヨーク州知事の発言の中にこんな感じで出てきました。
犯人は白人至上主義者で、黒人を殺害しようという明確な意志があったことから、黒人の人たちが多く暮らす地域を狙っていました。
そして、その地域を特定するのに郵便番号が使われた、というのです。
たまたま、このニュースを見たあとに、朝日新聞を読んで、「ああ、そういうことなのか」と腑に落ちました。
郵便番号から人種構成を知ることができる
でも、ほんとに?
郵便番号で検索すると
気になったので、さっそくグーグルで検索してみました。
「zip code(郵便番号)、demographics(人口動態)」で検索したところ、幾つかのサイトが出てきました。
その一つがこちら⬇
ZipWho.com
ためしに、2つの地域の郵便番号を入力してみました。
こちらはトランプ前大統領が暮らしているフロリダの町。
圧倒的に白人が多いコミュニティであることがわかります。
そして、こちらは事件が起こったニューヨーク州バファロー。黒人比率が圧倒的に高い。
郵便番号と情報
私が驚いたのは、このサイトで、白人・黒人・アジア系・ヒスパニック系などの人種構成がわかるだけではなく、大卒、既婚・離婚の比率、自宅所有率等、様々な情報が(もちろん中央値ということですが)、無料のサイトで私のような素人でもすぐに入手できるということ。
サイトの説明には「マーケティング担当者にオススメ」と書かれていました。
もちろん、いろいろなデータを合わせれば、こんな情報もすぐに得られるのでしょうが、あまりにも簡単にネットで検索できることにびっくりしたのです。
確かに、マーケティングの参考にはなるかもしれませんが、今回の事件の犯人のように邪悪な意図を持った人間が特定の場所を探すのにも使うことができたりもするわけです。
情報というのは、誰が何のために使うかで、良い方向にも悪い方向にも使えるものだとは思いますが、郵便番号だけでこんなにも多くの情報がわかるとは。何だか複雑な気持ちになりました。
アメリカの郵便番号・・・奥が深いですね。
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