(読書感想文)「空をけっとばせ」
推薦図書にあった本。
今年度は小学校の読み聞かせボランティアをしており、読み聞かせは本を選ぶのだが(絵が多くないと面白くなかったり、ハッキリした絵の方が見やすかったり、本の長さも長すぎない方が良い)、読み聞かせ用ではない児童書も面白い。
※いろいろ借りてみて自分でも読みつつ、貸出期間内に子供が手に取ったらそのまま読めばいいし、興味なさそうであればそのまま返すスタイル。
さかあがりをできるようになるために公園に1人通う悠斗と、スイカ栽培をしている親の仕事の手伝いをしながらサッカーチームに入るべくリフティングの練習をしている時生くん。
2人がそれぞれ目標に向かって地道に頑張る姿が眩しい。
二学期になってもさかあがりができない悠斗に「なんでも先生」が言う。
印象に残ったのは、何度練習しても逆上がりがなかなかできるようにならない悠斗が、リフティングがうまくなっていく時生くんを見て無意識の自分に気付いてしまうところ。
考えたくない、考えても仕方ない、そんなこと思いたくないのに、頭に浮かんでしまうことはある。
これは大人になっても、聖人君子でない限り、きっと同じだ。
その感情をどう表に出さず扱うか、扱う方法が少し慣れてくるだけで。
悠斗の両親は働いていて、なかなか旅行やお出掛けはできないけれど、それでも悠斗は公園で逆上がりの練習をしたり、友達の家でお手伝いを一緒にしたり、自由な時間を伸び伸び過ごしている。
それを見ながら(読みながら)思う。
我が子には予定を詰め過ぎている。GPS を持たせ、キッズケータイを持たせ、いつどこにいるかを常に把握している。
環境と時代もそうさせている。
我が家の近くには農業のお手伝いができる畑が徒歩圏内にはないし(そんなお友達もいないし)、不審者情報が定期的に連絡され、不幸な事件も(身近ではないものの)ニュースなどで聞く今、とてもフリーダムに放つリスクを背負うことはできない。
過保護と言われようと、万が一のことがあることの方が怖いからだ。
ただ、詰め詰めの予定の中で、子供たちは少しずつ好きなことを見出している。
運動が好きと思っていた娘はクラブ活動で自ら工作クラブを選んだし(絵を描くのが好きで、学習用に買ったホワイトボードはほぼお絵描きボードと化している)、息子は小柄ながらサッカーが好きで、ここ最近は折り紙に凝っていて、独創的なオリジナル作品を日々熱心に作り出している。
2人とも、夏休みの自由研究で何を作るか、今からどんどんアイディアを出して楽しみにしている。
安全と安心が第一。
その中でも、少しでも、この本にあるような自由で何かのチャレンジやお友達との関係構築などの経験を深めていってほしいと願っている。
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