いま読んでいる本があなたの10年後をつくるという話
読んだ本は10年後の自分をつくっているかもしれない、という話を聞いた。
なるほど、と記憶をさかのぼる。
本を読むのは嫌いじゃなかった。高校生の頃は、受験勉強が嫌でたまらず、現代文の勉強と称して本を読んでいた。
本の選び方は適当で、岩波文庫なら勉強してるっぽいよね~、という謎の定義で、タイトルだけで読みたい本を選んでいた。
国際関係論とか国際文化論みたいな本ばかり読んでいたと思う。
受験生っぽく過ごした10年後、オーストラリアに行くことに決めた。
ずっと行きたかった海外。
旅行じゃなくて、住んでみて感じてみたかった異文化。
社会人になって、なんとか貯めたお金で半年間、語学学校に通った。
語学学校は、いろんな国から生徒がきていた。
日本人が多かったけれど、中国、韓国からもたくさんきていた。
近くの国同士はいろいろとネガティブなニュースも多い。
でも実際に話してみると、思いやりがあって、ユーモアがあって、前向きで向上心があるひとたちばかり。すぐに仲良くなった。
夏になると寒い冬のヨーロッパから脱出してきた生徒たちがたくさんきた。
オーストラリアは南半球にあって、北半球とは季節が逆になる。
英語の勉強のためにオーストラリアにくるのだけど、最後の1か月は旅行して帰る、というのがお決まりのパターンのようだった。
思い出すときりがない。
本当だ。
あぁ、ちょっとドキドキしてきた。
ぞわわ~っと、鳥肌が立つ。
読んだ本は10年後の自分をつくっているかもしれない、という話。
高校生の時に本で読んだ国際文化論を、10年後に体感しに行っていたということ?
その時はまったく気づいていたなかった。
というか、いま気づいた。
じゃあ、10年後はどうなっていたい?
億りびとになる本とか、お金持ちになる本をたくさん読んだら、お金持ちになるのかな。
なーんて、頭で考えるよりも、自分の感覚に身をまかせて、
好きな本、読みたい本を読む。するとやがて
好きな自分、なりたい自分になっているということか。
読んだことが消化されて血となり骨となり肉となり、実現するまでに約10年必要ということか。
10年は長いようにも感じる。
でも、自分が選ぶ本で自分の未来をつくれると考えたら、ちょっとワクワクしてこない?
あなたは10年後、どうなっていたい?
いま、どんな本を読もうか?
なりたい自分になるために。