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2018年11月の記事一覧
モノローグでモノクロームな世界 第一部 第一章 五
五、
どの位そうしていただろうか。
やがて白いコートに身を包んだ三人の衛生委員達がやって来ると、手際よくマドカの形跡を世界から取り除いていった。
淡々と遂行されるその作業からは、人が亡くなった事に対する悲しみも、驚きも一切感じられなかった。始まりと同じように唐突に終わりを告げた彼らは、作業を終えると足早に白いバンに乗り込み夜の街を後にしていった。
彼らが去った後は、いつもと同じ光景がそこに広が