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起立性調節障害の食事療法とは〜こころと体に栄養を〜

娘は中2のとき、起立性調節障害と病院で認定されました。

起立性調節障害って、知ってますか?


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起立性調節障害になると…

めまい頭痛吐き気などで朝起き上がれない➡️人によっては夕方まで続く。

不眠症昼夜逆転になる子も➡️これが原因で不登校児の3〜4割を占めているといわれる

●具体的原因は不明。自律神経の乱れと低血圧が特徴。思春期を過ぎるとたいてい治るといわれる。

娘は悪化の一途をたどって、丸一日起き上がれない状態が続きました。ご飯も1日2食。それも今までの半分の量がやっとなので、1日1食ちょいくらいの食生活でした

中学生は、1番の成長期。中学女子の1日の必要総カロリーは約2000kcal。それまで部活をしていたので、大人よりも食べてました。間食もたくさん食べてます。

それが今では、大好きなおかずを出してもなかなか食が進まず、娘の体は少しずつ痩せ細りました。腕も脚も白くて細くて、痛々しいほど。

このままじゃいけない…!

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これ、病院で認定されたのはいいものの、実は薬があまり効かないんです。

正確には、緩やかに血圧を上げる薬と、体質改善の漢方薬をもらいました。どちらも即効性はなく、気休め程度。漢方薬は味がひどくて吐いてしまい飲みませんでした。

治すには、生活習慣の改善と食事。あとはストレスを取り除くこと。


睡眠障害により昼夜逆転した生活は、いきなりは治りません。夜は何をしても眠れない。けど朝には寝てしまう。

私ができることは、生活習慣改善の補助、ストレスなく穏やかに過ごせることと、食事の改善でした。


その中で、食事について書いていきます。


通っていた整体院では、あまりの起き上がれなさに、もしかしたら副腎疲労もあるかもしれない、と食事療法をすすめられました。

副腎疲労とは、

疲労感(悪化すると朝から動けない)
精神不安定
消化器異常(食欲不振、吐き気、嘔吐下痢、腹痛)
塩分や砂糖、カフェインを異常に欲しがる
起立性低血圧
不眠症
光への過敏

などなど、たくさんの症状があって、起立性調節障害ともよく似ています。

起立性調節障害が悪化すると、副腎疲労になりやすいようです。さらにひどくなると、本当に体を動かせなくなる。若くても車椅子になる人もいるらしいのです。しかし、副腎疲労の診断は難しく、たくさんの検査が必要になります。


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生涯寝たきりになったらどうしよ…。


もともと、起立性調節障害にも食事療法は必要でした。さらに副腎疲労にも対策を取るとなると、こうなります。

グルテンフリー(麺類やパンなどを避ける) 
白砂糖を避ける(お菓子、ジュースは❌)
バランスのよい食事
ビタミン補給(果物を積極的に)
タンパク質多めに(牛肉推奨)
水分と塩分を多めに取る

みたいな感じ。

これでやっかいなのが、
グルテンフリー と白砂糖を避けることです。

白砂糖はだいたいのお菓子に使われているので、
洋菓子やスナック系は❌に。
和菓子は⭕️なので、お団子やお饅頭をよく食べてました。

調味料には、

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スーパーにもある黒砂糖を使えば🆗🙆‍♀️

醤油などにも若干含まれてるけど、今回はアレルギーじゃないので若干は気にしないことにします(めんどくさいので)。


問題はグルテンフリー なのです。

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よく聞くけど、グルテンってなんだろう?

・グルテンは、小麦やライ麦などの穀物を加工する際に作られるタンパク質です。最近では小腸に悪影響を及ぼす可能性を指摘されています。

・そうなると、体質によっては便秘や下痢になりやすく、イライラしがちで頭痛や免疫低下、アレルギーを引き起こす原因ともなります。なんとなくだるい、イライラする、慢性的な不調がある人は、グルテンの影響も考えられるそうです。

・代表的な食べ物...パン、パスタ、うどん、ラーメン、餃子、カレー、洋菓子類(ケーキ、クッキーなど)


つまり、今時の中学生から、お菓子やジュースだけでなく、そば以外の麺類すべて、パン、カップ麺などをすべて奪うことになるとは...!

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しかし、もうほかに手がない。
グルテン摂りすぎて免疫低下してるかもしれないし。

なので、本人も納得の上で、ご飯中心、和食メインの食事に切り替えました。

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ただ、昼も夜もがっつり和食を作るとなると、正直しんどいです。。こんな写真むりむりヾノ・ω・`)

さらに料理はあまり得意ではありません。夜は作るとしても、問題は昼。普段ならパスタやラーメンなどの麺類をささっと作ります。夏ならそうめんのお世話にもなります。


さて、どうしよ。。


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とりあえず、おにぎりやいなりなどでご飯をがっちり確保。酢飯を使うと食欲も増して、いつもより多めに食べてくれます。そばはオッケーなので、たまにそば。

おかずは前日の夜ご飯を回すか、冷凍食品の出番。唐揚げやつくねとかタンパク質を多めに。タンパク質についてはキッズプロテインと牛乳も飲みました。あとは旦那の弁当作るついでに卵焼きを確保。

さらに塩分と水分を同時に取れる味噌汁が必須で、前日に多めに作るか、お湯を注いで食べる豚汁などを買っておく。水はとにかくたくさん飲む果物はいつでも食べられるように。冬だったのでみかん常備しました。ビタミン剤も加えます。


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一見良さげですが、これが2週間も続けば飽きちゃいますね。そこで今度は、このグルテンと戦う決意をしました。

世の中には、グルテンフリーな食材が結構存在しています。


●グルテンフリー のパスタ

大手のスーパーなら1食200円以下で手に入ります。ソースはいつもミートソースをひき肉と玉ねぎから作ってます(味付けはミートソースの素)。


●大豆粉や米粉のケーキミックス

ホットケーキミックスなどにも小麦粉が使われています。米粉のケーキミックスならスーパーでもお店によっては売っています。米粉でパンも作ることも可能です。


●小麦粉の代わりに活躍!おからパウダー

小麦粉の代わりにちょっと料理に使いたい、そんなときはおからパウダーが便利です。ハンバーグに混ぜてもダイエットにも重宝します。荒目のならスーパーでも安く買えます。米粉でも代用可能です。


●グルテンフリー の米粉パン

米粉で作ったパンがスーパーやコンビニでも手軽に買えます。


などなど。

食費はちょっと上がりますが、それまでご飯は「安く、美味しく、お腹いっぱいになればいい」スタンスだったので、食材に気を付ける技を身につけるとちょっぴりレベルアップした気分です。


しかしここで、一つ問題が・・・!


娘「なんだか、ふらふらするんだけど・・・」

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この食事療法で2〜3週間ほどですぐ効果がでる、といわれました。3週間くらい経った今、ちょっとは良くなってないとおかしい。しかし、いつもフラフラしてるのとちょっと違う。力が入らない、と。これはいったい・・?


娘「この食事やり始めてからだよ」


うーん、、、

これはきっと、多分、


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気づいたんです。

いつも1日2食プラス間食しか食べてなかった。食事を変えても急にたくさん食べられるわけではない。なのに、いつも食べてるお菓子やジュースは一切なし。これで今までより圧倒的に減ってるものは、カロリーと糖分・・・低血糖だ!


といっても、やっぱり普通に1食の量は食べられない。残した分を後で食べたりしてるけど、ご飯ってお腹にたまるし、本人も飽きてしまう。


そこで、



あわてて砂糖をあまり使っていないチョコを買ってきました。

砂糖を使用していなかったり、使っていても吸収を抑えるので少量。普通にスーパーやコンビニで200円以下で買えます。味も普通にチョコ。ただし、白砂糖は抑えられますが、糖質はゼロじゃないので、たくさん食べても太らないというわけではないので注意です。

本来なら食事で摂れれば良いのですが、たくさん食べられないので急遽チョコで糖質を補いました。他にもいろんなグルテンフリー商品や砂糖を抑えた食品があるので、いろいろ試す価値はあります。

娘の場合はもともとチョコが好きなこと、お菓子を一切食べてないのがストレスになってたために、チョコにしました。

低血糖なら、いきなりチョコを食べるのはあまり良くなかったかもしれません。でもこのあと、ふらふらするということはなくなったみたいです。

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結局、起立性調節障害は卒業式を終えて、急激に良くなったので精神的なものが大部分を占めていたようです。もちろん副腎疲労でもないわけで、食事は少しずつ元に戻しました。



卒業式から半年経った、今。

娘はちゃんと1人前のご飯を食べられるようになりました。


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現在、起立性調整障害の症状はほぼ出ていません。
食事も、卒業してから少しずつ量が増えていきました。ただそれがこの食事療法の結果なのか。強いストレスから解放されてようやく食べることができるようになったのか。いまいちわかりませんが、きっとどちらもかなと思います。


しかし、食事の改善は、これまで添加物や食材に興味を持たなかった私に食への興味の幅を広げてくれたと思います。私たちの体を作っているのはすべて、私たちの意思で口から食べたものだけ。どうせ食べるなら、体にいいものがいいに決まっています。

誰かがいってた。

食べることは、生きること。

実際、生きる気力もなくて1日横になっている子は、食欲もわかないから体からのSOSにも反応しない。必要な分さえ食べられない。生きる気持ちがなければ、どんな御馳走が目の前にあっても、食べることにつながらない、ということを初めて理解しました。

まずは、食べる。

動物的に、本能的に。

おいしい、と体が判断したらきっと正常。味がしなければ(コロナじゃなくて)体のどこかがSOSを出しているのかもしれません。

こころが元気じゃなければ、

ご飯だっておいしくありません。

もし同じように起立性調節障害や副腎疲労の疑いがあるお子さんがいらっしゃったら、グルテンフリーや白砂糖をどうやって制限するかの参考にして頂けたらと思います。でもこれやったら絶対良くなるわけありません。体質改善の一種としてとらえて頂ければ助かります。

通信高に入って自由な時間を手に入れたわが子。
少しずつ、体にも心にも栄養を蓄えていけますように。


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長文になってしまいました。

読んで頂きありがとうございました。





※こちらの可愛い挿し絵を使わせて頂きました。
素敵なイラストありがとうございます☺️


#第3回THE_NEW_COOL_NOTER賞_9月参加


(参加表明記事はこの後作ります)



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