ADHDの人とのコミュニケーション方法
前回、発達障害について話をしました。
今回は、「ADHDの人とより良い関係を築くためのコミュニケーションのコツ」についてお話しします。
子どもに対しては、「言葉掛けの方法」
大人(職場での同僚等)に対しては、「より良い伝え方の方法」として
2つに分けてお話しします。
はじめに
まず、発達障害のある子ども、大人ともに苦手なこととして
「暗黙のルールを察すること」があります。
また、同時にいくつものことを伝えることで混乱してしまうことがあります。
ADHDの子どもの特性
・落ち着きがなく、着席して授業を受けられない
・急に喋り出したり、人がやっていることに突如介入する
・人の話を遮って話をする
・友達との距離感が掴めない(近すぎたり、遠すぎたりする)
ADHDの大人の特性
・集中力が続かず、ケアレスミスが多い。
・約束を忘れたり、時間に遅れる。
ということがあります。
子どもへの言葉掛け
①話しかけるタイミングをみる。
好きなことをして集中している時に話けても、全く聞いていないか、
邪魔をされたとイライラすることがあります。
大人の都合で「もう終わり!」と言いがちですが、
子どもの状態を見てから話しかけることが大事です。
イライラし始めたら、クールダウンさせてから話始めることが大切です。
②本人の注意を引いてから話す。
子どもの視界に入らない場所から話しかけても、言葉が耳に入らないケースが多いです。
大人が何回同じ事を話しかけたとしても、子どもにとっては、気づいた時が1回目の話しかけです。
話しかける際は、子どもの視界に入り目を合わる、名前を呼ぶ、軽く肩をたたくと良いです。
③曖昧な言い方をせず、簡潔に話す。
「周りをみて行動して!」→周りをみても何をしたらいいのか分かりません。
「〇〇をしてください。」と的確に伝えましょう。
④具体的に伝える。
「あれ取ってくれる?」→「あれ」や「これ」などの指示語の理解が難しいです。
「部屋の掃除をしないさい」→何をどう掃除してよいか分かりません。
「はさみを取ってください。」「机の上の本を本棚に入れよう」など具体的に伝えましょう。
伝える際に数字を使う、図で示すとより理解しやすくなります。
⑤行動の振り返りはすぐにする。
良い事をしたり、悪い言動があったりした時は、すぐに褒める、叱ることが大切です。
時間が空いてしまうと、何を褒められているのか、なぜ怒られているのかわからなくなることが多いので、その瞬間に伝えることが大切です。
大人(職場の同僚)へのより良い伝え方
① 曖昧な言い方はしない。
「もう少しで出来上がります。」→もう少しがどれくらいなのかわかりません。
「15時までには出来上がります。」など具体的な数字を伝えるとトラブルになりません。
また、図やイラストを使って説明するとより伝わりやすいです。
② あらかじめ仕事の優先順位を伝える。
締切よりも、目についた仕事を先にしてしまうことがあるので、
仕事をお願いする際は、こちらから仕事の優先順位を伝えると、円滑に仕事が進むと思います。
③仕事の進め方については様子をみる。
仕事のやり方に関して、自己流のこだわりがある人がいらっしゃいます。
もし、その仕事の進め方で成果に支障がない場合は、そのままにしておくのもありかもしれません。ですが、支障がある場合は、直接声をかけ、進め方を確認することが大切です。
まとめ
今回は、子どもへの言葉掛け、大人とのコミュニケーションについて話をしました。
コツはありますが、子どもにしても大人にしても
特性を知って、他の人と同じように接することがとても大切です。
ADHDだからといって他の人と差があるわけではありません。
接し方を工夫すれば、より良い関係が築けること間違いなしです!
最後までお読みくださりありがとうございました。
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