生ハムメロンと私
生ハムメロンの話を書きたい。
生ハムもメロンも、それぞれの分野で確固たる地位を手に入れており、単独で完成していると言ってもいい食材である。
それにも関わらず、無謀にも組み合わせてしまった事で生まれた食べ物、生ハムメロンの記事が書きたい。
酢豚とパイナップルでもない、冷麺とスイカでもない、生ハムとメロンの話である。
そのあまりに異様な組み合わせのせいで、誕生以来、人類から賛否両論を浴び、恐らくnoteでも既に使い古されたネタであろう。
しかし、私も生ハムメロンの話を書きたいのだ。
だって初めて食べたんだもの。
私も書きたい。
生ハムメロンのあるある、早く書きたい。
そんなR(りん)G(ごりら)のnoteを読んで下さい。
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先日、義理の両親からメロンをもらった私。
たまたま冷蔵庫にある生ハムの存在に気付き、人生で初めて生ハムメロンを食べました。
「なんだこれ???」
シンプルになんだこれ?
甘いのかしょっぱいのかハッキリしない。それぞれの食感も微妙に違うもんだからどっちに焦点を当てて味わえばいいのか、脳が混乱する。
不味くはない。しかし私の辞書に彼等を表現する言葉はない。
恐らくナポレオンの辞書には記載されていただろう。
しかし私の辞書はせいぜい進研ゼミの漫画程度の厚さである。
未知の食べ物を食べて「あ、これ進研ゼミでやったやつだ!」とはならない。
なんだこれ?と思いながら二口、三口と食べてみたが、全然ピンとくるものが無く、私からは混乱の末の変な笑いとたくさんの「?」しか出てこなかった。
でもよく考えたら生ハムとメロンだってまさか自分達がペアになるとは思っていなかっただろう。
それなのに人間共からやんや言われれる、そう思うと少し可哀想になる。
生ハムメロンないし、酢豚のパイナップルないし、本人達の意志で生まれた訳でもないのに、彼等の存在を否定する人は食材の気持ちを考えた事はあるのか?
私はない。
それにしてもこの食べ物は一体どんな経緯で誕生したんだ。
各自好きにペアを組めと言われ、余った同志でペアを組まされたのだろうか。
いや違うか。
先にも書いたが、生ハムもメロンも別の分野で確固たる地位を築いている。彼等は住む世界が違うだけなのだ。そんなちょっと悲しくなる誕生の仕方ではないはずだ。
住む世界が違う二人…、
あ、わかった。ヤンキーと学級委員長だ。
全く性格の違う2人。
当然仲が良いという事は一切なく、クラスメイトという接点以外は何もなかった。
ある日、あまりにも塩気がキツい生ハムの態度が学校で問題になり、困った先生はクラスで一番甘くて秀才のメロンに生ハムの面倒をみるよう命じる。
「なんで私(俺)がこんなヤツと…!」とか言いながら、お互いの良さに気付き、影響を受けて惹かれあっていく2人。
そして誕生した愛 = 生ハムメロン。
おいおいなんだよそういう事か。
とってもキュンキュンするじゃないか。
そのストーリーを知った今なら2人の愛について理解できる気がする、そう思い私は改めて生ハムメロンを口に運ぶ。
ふむふむ…
なんだこれ???
おわり
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