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「しずかな日々」を読んで。私の理想とする居場所【読書感想文】

今日で11月が終わりますね、すごくあっという間でした…。

明日からまた寒くなるそうで、秋は終わりです!と宣言されてるのをテレビで見ました。

秋の終わりにもう一冊、紹介したいと思った本を。


椰月 美智子さんの「しずかな日々」という本です。


小学5年生の男の子が主人公のお話で、初めて一緒のクラスになった、人気者タイプの子と友達になるところから始まり、もしやいじめの話なのか?!という始まりで最初ヒヤヒヤしたのですが全然そんなことはなく、読後感爽やかな、じわっと心あたたかくなるようなお話でした。


その少年は母親の仕事の都合でおじいさんの家で暮らし始めるのですが、そこで過ごした宝物のような日々が綴られています。

おじいさんの家がまさに少年たちの「居場所」なんです。


おじいさんが特別子どもたちと何か、っていうわけではないのですが、そのお家の居心地いい雰囲気とおじいさんの漬けた漬物が美味しくて、勝手に子どもたちが集まってくるんです。

「そこにいてもいい」雰囲気、安心感と、仲間と、食べ物。
ああ大事なものが全部ここにあるんだなあ…私もこんな居場所を作りたいんだよ…と思って読んでいました。


自分の子どもの頃や夏休みに過ごしたおばあさんの家を思い出したりして、何気ない日々の描写が本当に愛おしく思いました。

息子にもこんなふうに家でも学校でもない安心できる場所があるかな…。


ちょっとネタバレですが…


この少年の母親がちょっとびっくりなのです。
そして結末にびっくり。
「しずかな日々」で検索すると
「しずかな日々 母親」って出てくるので、やはり気になる人は多いのかな。

このお話を読んで、お話の中のことではありますが、子どもに愛情や安心を与えてあげるのが必ずしも「親」じゃなくていいんだなと改めて思いました。

子どもに関心がない親が悲しいけれど一定数いて、その子たちに私はどうしてあげられるんだろう、と日々思っているのですが、おこがましいかもしれませんが私にもできることが(できてることが)ある、と思えました。


著者のコメントで、スピリチュアルな話を書いてみたいと担当と話していたが、書いてみたら夏の日々の話になった、というのを見ました。

なるほど。。


夏に読みたかったなあと思いましたが、爽やかなお話、心にじーんとくるお話を読みたいかたにおススメです。

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