「猫のお告げは樹の下で」を読みました#読書の秋2022【本の紹介】
「出会い系サイトで70人に実際に出会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」の花田菜々子さんに選書して頂いた時に、「青山美智子さんの本が好きなんです!」って話をしたので、
青山美智子さんの本をまた読みたくなって、以前途中で挫折した「猫のお告げは樹の下で」を読みました。
以前読んだ時は、ちょうど図書館からたくさん本が来てしまってて、全部読んでられん!って状態だったんですよね。(私のあとにも予約がたくさん入っててずっと借りておけない状態だった)
図書館で予約しておくと、何冊もいっぺんに順番くるのなぜ…。
こちらも連作短編小説です。小説なんだけど、やっぱり気づくことがたくさんありました!
何かに悩んでいる登場人物たちが、猫のお告げを受けたことがきっかけでそれまでそばにいた人の考えや存在に気づいて、自分の考え方が変わっていくというお話と思います。
お告げを受けたのがきっかけだったけど、見ようとすればすぐ近くにきっかけがあるんだな、前を向くのは自分自身なんだ、と思いました。
誰かに影響されて自分の考え方が変わっていくのがとてもいいなと思い、やはり人は人同士刺激し合って助け合っていくものだよね、と思いました。
そして、ないかなあ〜と思ってたらやっぱりあった!登場人物同士のつながり!
例えば、ある章は就活に悩む青年の話で、そこに次の章の主人公のおじいさんがちらっとでてきて青年がそのおじいさんを見かける、というくらいのつながりなんですが、
彼はおじいさんのことを
「ゆったりとした日々を過ごしているんだろうなあ」
と思っているんですよ。
でも、次の章のそのおじいさんの話になると、おじいさんにはおじいさんの悩みや未練があって、しょっちゅう嫁に連れ回されてちっともゆったりなんてしていないんです。
ああ、人って勝手に人のことを決めつけるものだなあ、その人のことなんてちっともわからないのに。私も気をつけなくちゃと思いました。
そういった登場人物同士のつながりを見つけるのも面白いです。
しかも、ちらっと出てくる人の名前を見てピンときて調べたら、「お探し物は図書室まで」の登場人物だった!
こういう作品を超えたつながりもワクワクします。
印象的だったのは、人生を電車に喩えた話です。
人の人生は電車に乗っているようなもの。
それまではお父さんお母さんといった家族と同じ電車に乗っていたが、ある時電車を降りて家族とは別の電車に乗っていく。
そこにパートナーが乗ってきて、子どもが乗ってきて。
子どもはやがて電車を降りてまた別の電車に乗り換える。
家族とは、今たまたま同じ電車に乗り合わせているだけ。
うちの息子もいつかは電車を乗り換えていくんですよね。
乗り換えていってほしいと思う、でもそれまではできるだけこのまま一緒の電車に乗っていたい、一緒の時間を大切にしたい。
いつか手を離れていってしまう、この大切な「子どもの時間」を一緒に過ごしたい、そう思って今まで過ごしてきたことは間違ってなかったなと思いました。
そしてお話に出てくる猫のミクジがかわいい😍
青山さんの本は本当にほっこりとして温かい気持ちにさせてくれるので大好きです。
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