国内擬似CS(コンピュータサイエンス)留学のススメ
この記事ではコンピュータサイエンスを学ぶことに興味がある全てのエンジニアに向けて、国内擬似CS(コンピュータサイエンス)留学について解説する。
すぐに解説したいところなのだが、その前になぜ私が国内でCSについて学ぼうと思ったのかを紹介させてもらいたい。
4年間クラウドエンジニアとして働いてみて
約4年前にクラウドファンディングで有名な株式会社CAMPFIREに入社して私はクラウドエンジニアになった。(正しくはSREチームへの配属だったが、クラウドエンジニアの方がわかりやすい人も多いと思うので、クラウドエンジニアとする)
クラウドエンジニアになる前はフロントエンドエンジニアでだったため、クラウドエンジニアになってから扱う技術全てが新鮮だった。
CircleCIがタスクを自動化して、TerraformでAWS環境を作れることに感動したことを今でも覚えている。
4年間クラウドエンジニアとして働いた結果、今となっては自分だけが日本人の英語公用語のチームに入り、Kubernetes + GCPの環境でエンジニアリングができるようになった。
しかし、駆け足でクラウドエンジニアのキャリアを進めてきたからこそ、ぽっかりと開いてしまった穴がある。
それは、基本的知識の欠如だ。
コンピュータサイエンスを学んだこともないし、留学経験もない
GoogleやNetflixのようなテックジャイアントに留まらず、日本のベンチャー企業においてもコンピュータサイエンスを学んできたエンジニアがたくさんいる時代になった。
そんな中、CSをちゃんと学んだこともないし、長期海外留学の経験もない(1ヶ月だけ短期留学はしたことがある)自分は、エンジニアとしてのキャリアに頭打ちが来てしまうのではないか?と不安に思っている。
つまり、私は英語で働くエンジニアと言いながらも
CS(コンピュータサイエンス)の基礎がない
英語の基礎がない
という危うい状況で、グローバル化した厳しいエンジニアリングの世界を生きているのだ。
今ならまだ間に合う
それらの基礎がない状況だが、今はエンジニアとして十分働けている。
なぜなら、世の中はいまだにエンジニア不足だし、海外のエンジニアを入れるための準備が整っていない企業が多いからだ。
しかし、今から5年後には多くの企業が海外エンジニアを普通に採用しているだろうし、今までは日本語というバリアで守られていた日本のエンジニア職も、言葉の壁がなくなることで、世界中のCSを学んだ基礎のあるエンジニアが押し寄せてくることになる。
そのため、今から5年がグローバル世界で生きていくエンジニアとしての基礎を作る最後のチャンスなのだ。
擬似コンピュータサイエンス留学をする
CSと英語の基礎を5年で身につけろと言われても
自分には養わないといけない家族がいる
海外の大学院に行くお金なんかない
異国の地ではなく、日本で大切な人と過ごしたい
という人がほぼ全てだろう。
世界中を旅しながら仕事をしている私でさえ、本業を辞めて海外の大学院留学をすることはできない。
そのため、私は国内擬似コンピュータサイエンス留学をすることに決めた。
国内擬似コンピュータサイエンス留学とは?
国内擬似コンピュータサイエンス留学とは何か?を解説するために、まずは海外のCS大学に留学する目的を紹介する。
一般的に、海外のCS大学やCS大学院に留学する人の目的は以下なのではないだろうか?
コンピュターサイエンスの知識を身につける
英語を日常レベルで使いこなせるようにする
起業のような社会にインパクトを与えることの準備をする
もちろん、世界中の人との出会いや現地の文化交流などは出来ないが、メインの目的であるこの3つは日本でも達成できる。
CSの知識をつける
知識がクローズドな時代は既に終わった。
全ての知識はほぼ無料で誰でも手に入れることができる。
MITやハーバードなどの講義はインターネット上で公開され、それらのトップスクールで使われている教科書はAmazonで購入できる。
知識が大学の中に閉じられていた30年前とは異なり、大学に行かなくても知識を身につけることが可能なのだ。
そのため日本にいたとしても海外大学院で得られる専門知識は確実に学べる。
英語を日常レベルで使いこなせるようにする
これも現代のテクノロジーのおかげで日本で達成できる。
私が日常使いしているオンライン英会話のCamblyをはじめ、日本にいながら海外のネイティブスピーカーと会話できるサービスは大量にある。
また、20年前ならばDVDを購入して取り寄せないと手に入らなかった海外の動画も今やYoutubeで無料で手に入る。
部屋から一歩も出ずに自分の周辺環境を英語にするというのは誰でもできることなのだ。
フルリモートワークならば本当に海外留学したような環境を作れるし、オフィスワークだったとしてもオフィスにいる時間以外は留学と同じ状況を作り出せる。
起業のような社会インパクトを与える準備をする
CS(コンピュータ)やMBA(ビジネス)の大学院留学の最大のメリットは仲間に出会えることだ。
多くのIT企業が大学時代に出会った仲間と創業されている。
私の友人でMIT(マサチューセッツ工科大学)のMBAに留学した友人は
世界中から起業したい人や国を変えたい人など、モチベーションが桁違いに高い人たちが集まるのがMBA。
彼らに囲まれていると自分でもすごいことができるのではないか?と思えるし、彼らと一緒に何かを始めることだってできる
と言ってた。
このような要素も国内留学に取り入れるべきだ。
もちろん、MBAやCS留学レベルでモチベーションが高い人に囲まれることは不可能だ。
ただ、日本にいたとしても、オンラインコミュニティに参加したり、OSS開発に参加したり、SNSで発信することで、意識の高い人たちとのつながりを作ることができる。
そういったことをすることで、国内留学をしながら起業をすることだってできる。
学んだことを活かす場所を作らないのは、勉強における最大の失敗だ。
せっかくCSの知識を覚えるのだから、それが活かせるように何か自分で事業を作り出すというのは非常に重要だ。(テックブログのような小さい事業でも問題ない)
私の国内コンピュータサイエンス留学
長々と国内コンピュータサイエンスについて解説してきた。
私が実際にどういった内容で国内コンピュータサイエンス留学を行うかについては明日のnoteで詳しく説明したいと思う。(ちょっと、記事が長くなり過ぎてしまったので、分割させてもらいたい。。。)