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読書記録📘推しが尊い…とはこのことか。八咫烏シリーズ外伝📘(※ネタバレ含)
読書紹介記事を書く青沼りんです📗
今回ご紹介する本
阿部智里 著
『烏百花-蛍の章-』(文藝春秋)2018年5月10日 第一刷発行
こちらは八咫烏シリーズでこれまで登場した八咫烏たちが見た、あの時そしてその後が描かれた外伝(サイドストーリー)です。
あらすじ
八咫烏の一族が支配する異世界•山内。世継ぎ争い、后選び、天敵の侵入と戦争ー壮絶な歴史の流れに中、語られなかったあの人たちの物語。(本文引用)
しのぶひと
立場と身分に悩む明留と澄尾のお話し
すみのさくら
若宮の妃の壮絶な幼少期のお話し
まつばちりて
金烏代皇后の配下のひとり、松韻の知られざるお話し
ふゆきにおもう
雪哉の実母とその継母との昔話
ゆきやのせみ
雪哉と若宮の夏休みのような心休まるお話しw
わらうひと
若宮の護衛役、澄尾のお話し
の6編のお話です。
その中でも、『わらうひと』を語りたいと思います✨
『わらうひと』を語りたい
物語の主人公は、若宮の護衛役の澄尾✨(私の推し)
平民出身の彼はとある大貴族のお姫様に想いを寄せます。
身分差でその想いは叶わない事はわかっているのに、それでも好きになってしまう。
時には憎まれ役になってでもその人を守ろうとしました。
その人も澄尾の想いに気付くのですが、その想いに応える事はできませんでした。それどころか、澄尾のどこか投げやりな態度が気に入らず終始苛立っていました。
澄尾がそういう態度をとってしまう気持ちもわからなくもないのですが、これがまあ意地らしい😢
そして、この物語の終わりにこの一文が掲載されていました。
諦めましたよ どう諦めた 諦め切れぬと 諦めた
外唄より 初代 都々逸坊扇歌(どどいつぼうせんか)
(本文引用)
なんだか澄尾の心情そのもののようなピッタリとハマる唄で、『わらうひと』を読了後も余韻に浸れました(*´Д`*)
澄尾の想いは、もはやどうにもならない事だと素直に受け入れられたから、最後に清々しく笑えたんでしょうね🌻(アンタ、いい男だよ😭)
嗚呼、推しが尊いとはこの事か…(*´Д`*)