「海で泳ぎたい」25mも泳げなかったけど、一つの理由だけで泳げるようになった。
いつからか、海が好きになった。
もともと、砂も日差しも、海水も好きじゃない。
幼い頃は毎年海に連れて行ってもらっていたけど、年頃になってからは遠ざかっていた。
20代のある日、海を見ているぶんには好きになった。
潮風や波の音は心地いいし、日に照らされてキラキラ輝く水面も、日没も美しくて。
海の近くで過ごすことが好きになったなぁ~と思っていたら、海遊びが大好きな人たちに連れられて、海で遊ぶようになった。
はじめは、「海に入るのが苦手です。」なんて言えずにいただけ。
だって泳げないから。溺れるのが怖いから。
あたかも海遊びが好きな自分を演じていた。
ビーチへ行ったり、(ライフジャケットを着けて)シュノーケリングや、ボート遊びをさせてもらったり、いろいろなアクティビティを経験するようになった。
そして、「海で遊ぶのってすごく楽しい」という気持ちが膨らんで、通っていたジムで最低限泳げるように練習を始めた。
プールは足がつくし、いやになったらすぐ帰ればいい。
それにダイエット効果もある。
学生の頃、25mも泳げなかったせいで夏休みの補講に行き、25mを泳ぎ切ったことが何度かだけある。
一度でも出来た覚えがあると、モチベーションになる。
海で泳ぎたい!という一つの理由で、泳ぎの練習は意外にも楽しくて、それなりに続いた。
そして唯一、習得したのは平泳ぎだった。
泳ぎ方が上手いかどうかは別。
浮いて進んで、息継ぎが出来れば、それでいい。
平泳ぎを習得してから、プールで泳ぐことが本当に楽しくなった。
海へ浮き輪を持たずに入って遊びたい!
そんな理由で、20代半ばになって泳げるようになった。
海で、浮き輪を持たずに自由に泳げる(沖はまだ怖い)ことが、こんなにも楽しいとは知らなかった。
正直、立ち泳ぎもできないし、潜ることは未だに怖い。なんとか平泳ぎで進める程度。
泳げると言い切っていいのか、かなり怪しい。
それでも、私に海遊びを教えてくれた人たちに、心から感謝している。
海が好きな人生になって、すごくすごく幸せ。
憧れのダイビングも、飛び込みも、来年のうちに叶えたい。