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言葉の表現の難しさ
数年ほど前から仕事をさせていただいている
美容クリニック様から、
新しい相談がありました。
「スタッフの入れ替わりが合ったので、
評価制度の見直しをお願いしたい」
とのことでした。
こちらのクリニック様は関わった当初、
スタッフ様ごとのグレード制度がなく、
給与体制が一律でした。
スタッフレベル向上やリーダー育成も兼ねて、
評価システムを構築して欲しいとのことで、
以前構築させていただいておりました。
今回の評価システム改善の理由は、
移動などの入れ替わりが合ったこと、
キャリアが浅い方が増えたこと、
スタッフ人数の増加などによるものでした。
クリニック責任者の方に
改善箇所のご要望を確認したところ、
「猪越さんが以前作ってくれた内容はほぼ変えずに、
簡単な言葉にして欲しい」
と言われ、
最初、何を意味しているのか分かりませんでしたが、
作成済みのものを一緒に確認するうちに、
自分の欠点に気が付きました。
例えば、
「自発的に」「適切な」「関連する」
などの言葉は、
私が評価システムを作成する際によく使う言葉なのですが、
スタッフの中に理解できない人がいるとのこと。
「自発的に」→「言われなくても」
「適切な」→「午前中に」「休憩前までに」
「関連する」→「〇〇の症状のある方には」
など、
具体的にして欲しいとのリクエストでした。
また、
「付帯業務」→「掃除」「レジ締め」「入力作業」
など、何をすることを示すのかに変えてほしいとの要望も。
自分ではよく使う単語でも、
評価される方に伝わらない表現では
意味がありません。
伝わらなければ、
活用する方も使用しにくくなってしまいます。
自分の中の当たり前な感覚は当てにならないことを
痛感しました。
対峙する相手の価値観や職種に合わせて、
言葉のチョイスをもっと慎重にしなければならないことを
学んだ出来事でした。
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