「私と転職活動」心変わり⑱クライマックスで、採用側の背景を知る

応募書類の郵送も飽きるぐらいになると、応募先の企業から連絡がこないことに、疑いの気持ちが生まれます。そうでないと自分に言い聞かせても、追い詰められている状況の中では効果がありません。


「本当に選考してくれているのだろうか?」「話にならないと隅に置かれたまま忘れられたのでは。」などと、邪険に扱われている気持ちになりました。だめなら、すぐに次に進まなくてはならない自分の心配ばかりしている状態なので、結果待ちを足止めとしか思っていませんでした。


重複応募をした時のこと。選考日数がないにもかかわらず、2社とも連絡がこないことがありました。「ダメなら、はやく教えてほしい。」ダブル足止めにイラダチました。ところが、同じタイミングで2社から連絡が来たのです。どちらも、面接をしましょうと言う連絡でした。私は、恥ずかしながら、この時はじめて、時間をかけて真剣に書類選考を行っている採用側の姿を想像しました。


どちらにも重複応募であることを伝えました。1社は、面接を終えていた企業の結果が出てからで良いと、一緒に結果を待ってくれました。もう1社は、上の方との交渉などで時間がかかり、遅くなってしまい申し訳ないと言いました。時間がかかる事情があったなんて。その苦労も知らずに、いらだっていたことを、逆に申し訳なく思いました。これまで、自分の応募を受け付けてくれた企業の採用担当の方々に、感謝できる自分になることができました。そして、正社員雇用で内定をいただいた企業に決め、転職活動は終了しました。


でも、まだ、わかりません。
「働いてみないとわからない。」
実際に入社し、私はこの時と、また、違うことを思いはじめています。

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