色々な事をやってみる権利。
もちろんイチロー選手みたいに小さい時から野球を練習して、結果的に野球の世界で大成すると言う生き方は、まあある意味理想的な形なのだろうな、とは思う。なのだがあれをやって「う〜ん、これは違う」となって、今度はこれをやって「う〜ん、これも違う」とか色々な事をやってみては辞めて、最終的に何か人生の一生の仕事に辿り着くと言うのも、それはそれで素晴らしいプロセスなのでは無いかと僕は思う。
実は今日とある学生さんと雑談をしていたら、この学校に来る前は関西のとあるフランス料理店のキッチンで働いていた、と言うのを知った(ついでに料理がうまくなる為には包丁は小さいサイズも揃えましょうと貴重なアドヴァイスも頂いた)。ちゃんと料理学校にも通って、調理師免許も持っていて、それでも音楽をやりたくて今に至るのだと言う。色々と挑戦してみて、そこから適職を選んで行くって、理想的だと思う。僕はそうやってちゃんと色々と迷って音楽に辿り着いた感じでは正直無いな、と思う。まあでも、他にやれそうな事も見当たら無かったのでこれで良かったような気もするが、ジャズ・ピアニストのレッド・ガーランドが元ボクサーだったり、世界的建築家の安藤忠雄さんも元ボクサーだったりするのは興味深い。生まれ変わったら若いうちに色々な職業を転々としてみたいな、なんて少々気が早いのだが、今から来世の計画を練ったりしているんである。