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大学職員就職Tier一覧
今回は割と質問される「○○大学の正規職員と○○大学の契約職員ならどっち?」とか「○○大学と○○専門学校ならどっち?」といった比較の際の参考のために、私の独断と偏見・主観MAXで一覧を作成してみました。
勘違いしないでほしいのは、それぞれの学校そのものを否定するものではありません。あくまでも職業間の比較の参考であり、転職の際の目安にしてもらえれば、というくらいの気持ちでご覧ください。
①大学職員就職Tier一覧
まあ内容はそんなに無いので、早速一覧を見ていきましょう。
個々の大学名、というよりもグループ化して比較してみました。
Tier1:首都圏・関西上位大学(早慶上理、GMARCH、関関同立)
Tier2:首都圏・関西中堅大学(成成明学獨國武、日東駒専、産近甲龍)、地方主要都市上位大学(仙台、名古屋、福岡など)
Tier3:首都圏国公立大学、旧帝大、首都圏大規模・中規模大学
Tier4:地方国公立大学、有名女子大学
Tier5:首都圏小規模私立大学、医療系大学、薬学系大学、芸術系大学
Tier6:女子大学、地方私立大学
Tier7:専門学校(専門学校を主とした学校法人)
Tier8:短期大学
ざっくりと一覧にしてみましたが、細かい部分は目をつぶってくださいね。
ちなみにここでいう大規模、中規模、小規模は私学助成金の区分にある通り
大規模大学:収容定員8000名以上
中規模大学:収容定員4000名以上8000名未満
小規模大学:収容定員4000名未満
としています。
②それぞれの階層の解説
上記一覧をもとに見ていきましょう。
Tier1:
まずはなんといっても早慶上理GMARCH関関同立。
ここはもう将来性も盤石だし、待遇も良いだろうし、知名度も抜群。
改めていうことも無いですね。
Tier2:
次に中堅大学や主要な地方都市の上位大学。この辺りもTier1には及ばない部分もありますが、次点で十分な大学。
特に地方主要都市の上位大学は、そのエリアではかなりの位置づけなので、地元ではなかなか強い立ち位置。
ここの階層に限った話では無いですが、ライフプランを考えた個人的な理想を挙げるとやはりワンキャンパスの大学は魅力的ですよね。引っ越しを伴わず通勤時間も定年まで変わらない、これ最高。まあせめて転居の伴わないキャンパス間くらいでしたらありがたい話ですがね。
他にも附属病院がある大学はできれば避けたいところ。病院勤務はまた別の働き方になるので、大学職員とは違ったライフプランになってしまう。ここは考えどころです。
Tier3:
同じ階層ですが、少し性質の違う国公立と私立の住み分け。国公立サイドでは生き残りの面では問題ないが、待遇面ではどうしても私立大学に劣る部分が出てくるのでこの位置。また、最近では国公立の財務面でもかなり大変そうなニュースがあったり。それでも生き残るのが国公立。それに旧帝大はネームバリューも◎。
一方首都圏の大規模大学~中規模大学は待遇面ではおそらくは国公立を上回るが、学生数集めなどは一苦労。とある大規模大学の職員に話を聞いたところ、日東駒専と大東亜帝国の間の偏差値帯で受験生の志望度に溝がある、とのことでした。
Tier4:
ここでは地方国公立大学と有名女子大学。Tier3でも述べましたが、国公立は生き残りだけにフォーカスすれば強いです。しかし、ここで述べている地方とは近隣主要エリアや首都圏に若者が流出してしまうようなエリア。もうこうなってくると地方都市の若者人口定着といった別課題にもなってきそうです。まあ学生数が減っても税金で生き残れるのが国公立の強みですよね。
一方で有名女子大学。シンプルに女子大学は近年特に女子大離れのあおりを受けて受験生の志望度が低下。これまでのイメージや印象で有名女子大学は、まだ他の女子大学に比べたら強い立ち位置にいます。
男女平等が叫ばれている現代で女子大学は生き残ることはできるのか。中の教職員はかなりあれやこれやと手を打っている印象です。ただ、待遇面ではやはり悪くはないかも。
Tier5:
首都圏の小規模大学は案外待遇は悪くなかったり。しかし、入学者数10人でも変われば命取りになるような状況。入学者が集まればいいですが、いかに選ばれる大学になれるのか、また学生数の戦いになると圧倒的に不利になるのでそこをどううまくやっていくかがカギです。逆に小回りの良さは小規模大学のメリットですので、その早い意思決定をもってして頑張ってほしいですね。
そして医療系大学。これはもう病院職員と思っておいた方がいいですよ。本当ならTier999くらいにしようかと思いましたが、感情論でやらないよう自制しました。
生き残りの面では小規模大学よりは強いでしょうが、医療系大学にはそれなりの悩みもあります。事務職員は給料たいてい安いですし、かといって病院経営が順風満帆かといえばそうでもなかったり。細かい話はここでは控えておきますね。
次に薬学系大学。ニーズはあるが総合大学にも設置されているし、研究での特色や偏差値が出せないとなかなか厳しいところ。特に地方の薬学部が募集停止、なんてことも起きているし今後の動向が気になるところです。
最後に芸術系大学。美大や音大などありますが、自分自身良く分かっていません(笑) そちらの分野への進学が今後どのように変化するのか、また職員に求められる理解はどういったものか。過去に芸術系大学に就職した方を支援したことがありますが、その方はデザイン系の学科出身でしたので、もしかしたらそういった方面への理解が必要なのかも。私が転職活動していた時はこの方面の志望理由が書けずいつも敬遠していました。
Tier6:
女子大学は先の話でもある通りかなり厳しい状況です。最近では共学化の話もよく聞きますし。これは時間の問題ですね。
ただ、女子大学の需要は一定数はありますので全ての女子大学が無くなるとは私は思いません。だとしても今までが多すぎたな、という印象はありますが。そしてそれは女子大学に限った話ではありませんが。
地方私立大学もなかなか厳しい状況にあります。おそらくここであがる地方私立大学はだいたい単科大学で医療看護、介護、薬学といったエッセンシャルワーカーの学問が多いでしょう。偏差値的にもボーダーフリーの状態で、資格を取るだけなら専門学校や短大でも良かったのでは、そんなことを思わせるケースもあります。
また、地方では特に国立信仰が強いこともあります。国立いってなんぼの地域もまだまだありますよね。
Tier7、8:
一応ここは分けておこうと思い、短期大学よりは専門学校の方を上位にしておきました。はたから見たらどっちも変わらないじゃん、と思うかもしれませんが、そもそもの成り立ちが違うので変えています。
専門学校はまさにその専門性を学ぶための学校で、短期大学は技能を身に付けるための学校です。
・・・一緒じゃん!!
はい、もうほぼ一緒です(笑)
時代の流れと共にその意義に関しては差別化しにくくなってきました。
ただ、その中でも個性を出して頑張っている短期大学もあれば、一人一人熱心にフォローしている専門学校もあります。
ちなみに私が在籍していた短期大学は、平成初期から待遇が変わっていなかったので悪くなかったですよ。その分かなり赤字経営でしたが。
少し話が逸れましたが、最近の短期大学の閉校のニュースから短期大学に就職するくらいなら専門の方がよいんじゃね?ということでここは一つ分けておきました。
③契約職員はどんな感じ?
さて、冒頭にもチラッと書きましたが契約職員はどこに入るのか。
正直この一覧に入れるのは難しいですし、どの大学の契約職員か、どのエリアかにもよってきますが、ざっくり言うならTier6~7辺りですかね。
専門学校の職員行くくらいなら有名大学の契約職員をやって大学職員としての経験を積むのもアリだと思います。その経験を活かして正規職員への転職にチャレンジするのもよしです。
④結局は・・・
一覧を作ってあーだこーだ言ってきましたが、結局はその人がどういったキャリアを歩んできて今後何を求めるのか、それによって最適解は変わってきます。
私は大学職員という仕事がその人にとって一概に最適解だとは言いません。正直今のキャリアを捨ててまで大学職員にならなくても?という方はいます。隣の芝生は青く見えますからね。
また、人間関係だったり部署ガチャなんてものは大学職員でもある悩みです。大学によってはめっちゃコストカットして慢性的な人員不足で明らかに業務量に対してマンパワーが追い付いていなかったり。
そんな状況を目の当たりにしてビビりながら入職してみたら、案外サクサク仕事をこなせて「あれ?これ単純に中の人のスペックが低いだけじゃ?一般企業じゃ当たり前の業務量だぞ」なんてこともあったり無かったり。
とまあ色んなケースを踏まえた上で大学職員として入職した方が入ってからスムーズにスタートを切ることができると思います。
上記のTier一覧もグルーピングしていますが、個別大学の個別部署で見たらまた違うかもしれない。それを理解した上で参考にしてくださいね。
まとめ・おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は大学職員の就職Tier一覧を見てきました。
まあ遊び半分で見てくださいな。コーヒー飲みながらのブレイク記事です。
今回の記事が大学職員を目指している人に少しでも貢献できれば幸いです。