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私の音声録音たち

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リクエストをいただいたのがきっかけで、 音声録音を開始しました。 内容は、ほぼ雑談(たまに歌や朗読)です。 話は拙いですが、本人はドキドキしながら 何とかお話しています🥺 お時…
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#自由詩


「穢れなき謹慎へ」


唇に触れようとすると走馬灯が見えた


睫毛が途端に、憂いを帯びる
同じ性質しか愛せないのは
どうしてだろうか
わかっているのに
僕は問わずにいられない


嗅覚が不快と共に堕ちていく
君の唇の際から、桃のような香りと
虚しい期待の温もりを感じた


怪訝そうな目で睨みをきかせても
もう無駄だってことに眩ませて
いっそ僕ごと、傷ついてほしい


紙一枚以上に繋がった関係を

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「懺悔」


風が立ち止まるように
私を凝視した
今日こそは、が
今日にはならない悔しさを
毎日込み上げては、
下唇に悔しさの跡がうっすら浮かんでいた

朝が来ることを普通だと思い
傍若無人に喋り狂う
最低なのは貴方ではなく
果たして誰だったのか

晴れる道もかすれる言葉も
自業自得でしかなく
分岐点が軋むレールが、自身を曇らせた

込み上げ続ける反射に祈りを込めて
痛んだ背中がひどく惨めだっ

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