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優しい一言



今日は学校に行く用事があったので電車に乗っていました。

電車に乗っているとき、ふと思い出すことがありました。

それは以前駅のホームでめまいを起こしたときのことです。



それは突然でした。

駅のホームに続くエスカレーターを降りた瞬間、

目の前がチカチカッと光って真っ白になり、人もホームの地面も見えなくなりました。

頭もくらくらして平衡感覚がなくなり、立っていることもできませんでした。

呼吸も荒い。

何が起こったのかわからないまま、とりあえずその場にしゃがんで落ち着くのを待ちました。

しばらくするとかすかに目が見えてきたので、息も絶え絶えになりながら、やっとの思いで電車に乗り込みました。

席は空いていなかったので、とにかく座席の横の手すりに必死にしがみつきました。

するとありがたいことに、近くに座っていた方がさっと席を立って譲ってくださいました。

私はお礼を言って、手で椅子の形を確認しながらゆっくり座りました。

それでも呼吸は浅く、荒い。

心臓はどくどくと音を立て、視界もまだチカチカしている。

初めてのことに頭が追いつかないまま、必死に息を整えようとしていると、

だいじょうぶ。リラ〜ックスしてください。


と隣から声が聞こえてきました。

ゆっくりした口調。やわらかな声。少しカタコトだから外国の方かな?

その声を聞いて、少しずつ呼吸を落ち着かせることができました。

視界も少し見えるようになってきました。

そうしてだいぶ落ち着いてきた頃、隣の方が電車を降りるときに、

Have a nice day.

と一言。

なんて優しい人だ。

その方のおかげで私はほんとうに救われたなあと思いました。

また私に席を譲ってくれた方にもほんとうに感謝しています。



顔はよく見えませんでしたが、あのときの優しい声は今でも覚えています。

めまいを起こしてから、少し電車に乗るのが怖く感じることもあるのですが、


だいじょうぶ。リラ〜ックスしてください。


この言葉を思い出して、いつも安心して乗ることができています。



先日始まったドラマ「Shrink(シュリンク)ー精神科医ヨワイー」では、

電車に乗るときにパニック発作が出てしんどくなってしまう方が登場していました。

このような症状は私のめまいも含め、誰にでも起こりうるのだと感じました。

だからこそ、席を譲ってくれた方のように、声をかけてくれた方のように、

しんどい思いをしている人のために行動できる人に私もなりたい。

そう思います。


まだまだ暑い日が続きますね。

皆さん体調に気をつけて、しっかり水分をとって、できるだけ涼しくしてお過ごしください。


ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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