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#147 スマートウォッチをApple Watch SEから、Xiaomi Smart Band7に買い替えた話(なぜかオムロン製品の紹介もあるよ!)

 腕時計が好きだった。子供の頃に、母から腕時計を贈られた(確か、タイメックスのサファリだったと思う)ことがきっかけではあるが、そもそも、スマホはおろか携帯電話すらない時代なので、時間を確認する手段として腕時計を身に着けるということは、嗜みという以前に必要性があった。

 しかし、わたしはアクセサリーの類が嫌いだ。指輪もネックレスも、いいなと思って買ってはみても、いざ身に着けると邪魔で仕方がない。(許されるのはピップマグネループくらいだ)しかし、腕時計は逆に、どうも身に着けていないと落ち着かない。幼い頃からの習慣だからであろうか。

■Appleという会社は恐ろしい

 新技術があっても温め続けて、他社の欠点や、顧客の潜在的な不満を見抜いた製品を、さも自らが全てを発明したかのように発表し、話題をかっさらっていく。

 iPodでウォークマンをはじめ、ポータブルオーディオプレーヤーを駆逐し(デジタルオーディオプレーヤーとして、iPodは比較的後発である)、iPhoneで携帯電話をタッチパネルの板にしてしまった(こちらも、既にPDAから発展した、スマートフォンと呼ばれるものは世に存在していた)のだが、それらが、それぞれの代名詞として用いられるほどにヒットしてしまう。そして実際、わたし自身もAppleに魅了された者の一人だ。

 しかし、Apple Watchが発表されたときには、内心「それいる?」と思っていた。スマートフォンのような四角い板を腕時計サイズにすることで、得られるメリットは何だろう?と思った。

 腕時計というのは、物により宝飾品であったり、製品そのものが壮大な歴史を持っていたり、天才職人の工芸品であったりするものだ。また、正確な時間を知るための実用品としてはとっくにコモディティ化しており、1,000円、2,000円といった金額で十分なものが手に入る。

 一方、Apple Watchとは別軸で、Fitbitをはじめとするフィットネストラッカーというジャンルの製品があった。これは運動嫌いなわたしには無関係な代物だが、どういうものなのかを理解するのは容易かった。

 記録を振り返ると、2022年の6月1日に、とうとう我慢ならずにApple Watch SE(第1世代)を購入していたようだ。というわけで、約1年半ほど、Apple Watch生活をしていたことになる。

 理解できないとずっと思っていた代物を買う気になったのは、低価格のSEラインが発売されたことだけではない。実はその少し前から、睡眠時間をトラッキングするために、Xiaomiの Mi Smart Bandを使っていたのだ。Band5と6の2世代に渡り使ったが、用途はあくまで、睡眠の質や時間を計測するためだ。

 そのため、外出する際には普通の腕時計をしていた。これはTPO別にそれぞれのお気に入りを揃えていて、わたしが楽しめる唯一のアクセサリーとして、とっかえひっかえ楽しんでいたものだ。

 しかしApple Watchなら、オシャレなケースやバンドに交換したりして、腕時計とトラッカーの役割を両立できるだろうと思った。この時点では、あくまで我が家の時計達のお仲間がひとつ増えた感覚である。

 しかし、しばらくしてアナログの時計達は、Apple Watch SEを購入して半年後に、まとめて買取業者に送り付けることになる。

・Apple Watchは、小さいiPhoneだった!

 Apple Watchを使ってすぐに分かったことが、これは明らかにコンピューターであり、小さいiPhoneだということだ。(初めてiPhone 3Gに触れたときと同じ感想だ。iPhoneは小さいMacだと思った)iPhoneの子機のように、通知を鳴らしたり、Apple Musicをコントロールしたり、ボイスメモを記録することもできる。もちろん、フィットネストラッカーや睡眠トラッカーとしても機能する。

 Xiaomiでも通知の閲覧や音楽再生のコントロールは可能であったが、レベルが違う。Xiaomiの動作は例えればリモコン、Apple WatchのそれはiPhoneのサブ画面だ。その体験の違いは画面の大きさや解像度、アプリのデザイン、iPhoneとのリアルタイムでシームレスな同期といった諸々の差である。しかしそれらは、Apple Watchが私の腕時計を駆逐した要因ではない。

 Apple Payである。モバイルSuicaで電車に乗ったり、IDやQUICPayで買い物をしたり、飛行機の搭乗口でQRコードを表示(ドヤァ!)することもできる。これがとても気に入り、通勤定期をApple Payに設定したわたしは、以来アナログの腕時計を使わなくなった。これがなければ定期券が使えないわけだから、当然の帰結といえる。

・ガジェットとの関係にも、蜜月と倦怠期と終わりがある。

 Apple Watchを睡眠トラッカーとしては使わずに、充電器に置いておくことが増えてきた。これは、Apple Watch SEは基本的に毎日充電する必要があること、併せて「就寝時に着けておくには重たい」ことがその理由だった。

 そして最近、Apple Watchを忘れて出かけてしまうことが増えてきた。というのも、理由はシンプルで冬(長袖)だからだ。出かける前に鞄の中身や鏡を見て「忘れ物なし!」と思って出かけたら、Apple Watchを忘れていたので、iPhoneに設定してあるモバイルPASMO(こちらは定期券ではない)を使って移動することがしばしばあった。

 そう、わたしのポケットには常にiPhoneが入っており、肌身離さず持ち歩いているのだ。自宅の鍵をスマートロックにしているし、決済も現金を使う場面が減った。なによりスマホがなければ退屈である。iPhoneの持ち出しはマストだったわけだ。アホな話であるが、そうした気づきがあって、Apple Watchの定期券はiPhoneのWalletアプリに戻した。(交通系ICカードはiPhoneとWatchに同時登録することができない。IDやQUICPayは同時登録可能)

 その後はどうだろう、もうほとんどApple Watchはただの腕時計になってしまった。せいぜい歩数計として機能しているくらいだ。そうしたときに、Amazonをブラウジングしていると、以前使っていたXiaomiは現在、8までアップグレードしており、しかも7からは常時表示ディスプレイになっていることを知ってしまった。常時表示ディスプレイ、これは現行のApple Watch SE(第2世代)にもない機能だ。Apple Watch Series9や、Ultra2でなくては得られない体験なのである。数千円のXiaomiで、それができるのか…

 正直なところ、時間を確認するために腕を傾けたりタップしたりすることにうんざりしていた。Apple Watchがわたしにとってただの腕時計に成り下がっていくにつれ、そもそも腕時計としては使いにくいよな、と思い始めていた。

右がXiaomi、時刻を常時表示できる。

■そういうわけで、わたしはXiaomi Smart Band7に飛びついた。

 そもそも、5と6を使用していた身なので、「ああ、これこれ」という妙な安心感がある。ディスプレイは小さいがフォントは見やすいし動作も滑らかだ。(正直、5あたりはフォントが読みにくいとか画面が小さいとか、微妙なところもあった)スマホアプリの使い勝手もいい。

 そして何より、常時表示ディスプレイがやはり良い。やっと普通の時計を手に入れた気分である。ディスプレイだが、夜になると消えるようにスケジューリングが可能なので、まぶしくはならない。そこにも安心した。

・電池の持ちがすこぶる良い!

 また、Apple Watch SEと比べれば電池の持ちが良く、充電完了までのスピードも速い。わたしは、睡眠以外にも30分ごとの心拍数モニタリングと5分ごとのストレスモニタリング、血中酸素飽和モニタリングもONにしている。健康モニタリング全オンの状態だが、その代わりに、iPhoneからの通知は(特務機関NERVの災害情報を除いて)全てオフにしている。通知はiPhone自体で見るから、それでいいのだ。

 この設定で丸1日使用して、電池残70~75パーセント程度だ。そして、2,30分充電器に繋いでおけば100パーセントになるので、風呂に入っている間にでも充電しておけばいいし、一日二日程度なら充電を忘れていても持つだろう。

■もうXiaomiでいいじゃん!

 わたしの使い方の場合、かなり本音でそう思った。前述のとおり、Apple Watchは小さなiPhoneであり、アプリを追加することができる。将来的に何らかのキラーアプリが登場して、またApple Watchが欲しくなるということはありえる。

 また、激しく転倒した際に緊急通報する機能があるため、やはりiPhoneと組み合わせて「ならでは」のメリットを得られるのはApple Watchで間違いないし、セルラーモデルならiPhoneを持たずに外出しても通信できる。そうしたいろいろから、決してわたしはApple Watchを見限った訳ではない。

・とはいえ、Apple Watch SE(第2世代)も、やっぱり安い

 こちらはわたしが使っていたSEの現行モデル(第2世代)だが、この中にプチiPhoneといえるハイテクが詰まった腕時計だと考えると、やはり安い。もはや比べるものではないのかもしれないが、時計メーカーのGPS電波時計よりはるかに安い。

 あと、もしApple Watchの購入を検討しているのなら、最初についているバンドをどの色にするかはしっかり選んだ方がいい。Apple純正のシリコンバンドはめちゃくちゃ質感が良く、常時肌に密着するものとしては最高のつけ心地だと思うからだ。

・Xiaomi Smart Band7

 AmazonでXiaomiを購入する場合に、注意点がある。上記リンクはわたしが購入した7だが、この記事を書いている今現在、Amazonからの出荷ではないようだ。出品者がAmazonではない場合、当然だがストアによって価格が異なる。よく確認して購入してほしい。

 Amazonのサイトに、「これらの代替商品を検討してください」「おすすめ出品の要件を満たす出品はありません」と表示される場合は、下記のBand8と価格を見比べてほしい。7は併売されてはいるものの型落ち品なので、8より安価なはずである。

※Amazonの販売ページを定期的にチェックしているが、なかなか在庫が復活しない。もう終売なのかな?という感じなので、気になる方は以下の機種をご検討いただきたい。

・Xiaomi Smart Band8

 最新機種はこちらの8だ。デザインを変更したようで、ちょっとオシャレな感じがする。使用していないので7との違いはわからないが、いずれにしても、内容を鑑みればかなりお得な時計兼トラッカーだろう。

 所有していないため感想は書けないが、この記事でXiaomiのスマートバンドに興味を持たれた方は、8を選んでみるのもアリかもしれない。また、競合機種はHUAWEIのBand8だ。似た価格帯で検討するなら、こちらと比較するのも良いと思う。

・これも買っちゃった…Miスマート体組成計2

 調子に乗ったわたしが、買い増してしまったものがある。Xiaomiの体重計だ。体重計はオムロンのスマホ連携可能なものを使っていたが、今回の買い物を契機にアプリを統一したかった。この体重計は、Xiaomi Smart Bandと同じアプリ(Zepp Life)で動作する。

ちなみに、当然ではあるが専用アプリはiPhoneの「ヘルスケア」とも連携するため、過去にApple Watchから取得したデータがあっても、引き続き「ヘルスケア」で管理できるので安心してほしい。(Androidの場合も同様に「Google Fit」と連携できる)

■医療機器寄りのラインナップが良ければ、オムロンで揃えるのもアリ

・オムロン 体重体組成計 カラダスキャン HBF-228T

 オムロンの体重計はこちらを使っていた。アプリ(OMRON connect)の出来もよく、やはり「ヘルスケア」とも連携できる。血圧計もスマホと連動するものがあり、さらには体温計まであるというのは、さすがオムロンという感がある。Xiaomiがフィットネス機器を意識したラインナップだとすれば、オムロンはやはり家庭で使う医療機器としてのラインナップなのであろう。

・オムロン 手首式血圧計 HEM-6230

 ところで、先の体重計と血圧計はこの記事を書くにあたって調べてみたところ、案外高価なものだと分かった。永らく使っていたものではあるが、実は人からもらったものである(くれた人、ありがとう)実際、健康診断で高血圧が指摘されたときには、この血圧計で毎日記録を取っていた。手入力で血圧を記録するアプリというのはよくあるが、わたしは続けることができなかった。しかし、この血圧計はBluetoothで結果をスマホに転送してくれるので、ズボラなわたしでも、記録し続けることができていた。

・オムロン 電子体温計 MC-6800B

 コロナ渦で大活躍し、現在でも使っている体温計である。なんとこの価格で、スマホにデータを送信できる。もっとも、最近は普通の体温計としてしか使っていないが、この数年間「発熱!?コロナか?」となったときに定期的に測り、OMRON connectがそれをグラフにしてくれるというのは、とても安心感があった。予測式で結果もすぐに出る。おすすめの製品である。

 話の流れでオムロンの体温計までおすすめしてしまったが、この記事の主役はXiaomi Smart Band7である。気になった方は、くれぐれも出品者をよく確認の上、購入してみてほしい。この記事に共感してくれた方なら、きっと満足するはずだ。

 あ、そうそう。もしオムロンのスマートウォッチはないの?と思った方は、超ガチなやつが出ているので下記リンクから覗いてみてください。

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