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『すごい言語化』で仕事の質を劇的に向上させる方法/すごい言語化――「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法

すごい言語化――「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法』を読みました。
以下、気になった点を引用しながら感想を書いてみます。

あなたは自分の考えや感情を、どれくらい言葉にできていますか?

本書によれば、人は通常、自分の意識のわずか5%しか言語化できていないそうです。つまり、95%もの未開拓領域が私たちの中に眠っているのです。

著者は冒頭でこう述べています。

人はその意識のうちの95%は言語化されることがなく、自分の感覚が言語化できず実力が発揮できずにいる

すごい言語化

この言葉は、私たちの潜在能力の大部分が眠ったままであることを示唆しています。そして、その能力を引き出す鍵が「言語化」にあるのです。

ビジネスの世界では、この言語化能力の差が、成功と失敗を分ける重要な要素になっています。プレゼンテーション、商談、企画書作成、チーム内のコミュニケーション。あらゆる場面で、自分の考えを明確に伝える力が求められます。本書は、その「言語化」のスキルを磨くための具体的な方法を提示しています。

著者の小暮氏は、言語化コンサルタントとして豊富な経験を持ち、毎月100件以上、累計で1万件を超えるコンサルティング実績を持っています。その経験に基づいた本書の内容は、実践的で即効性があります。

本書の核心は、「言語化とは、『どう伝えるか』ではなく、『何を伝えるか』だ」という点にあります。

繰り返しですが、言語化とは「どう表現するか」ではなく「何を表現するか」です。広告でもプレゼンでも、仕事の打ち合わせでも同じです。いくら巧みな話術でスムーズに語ったとしても、相手がその項目に興味を持たなかったらまったく意味がありません。

すごい言語化

多くの人が表現の仕方に気を取られがちですが、本当に重要なのは伝えるべき内容そのものなのです。

例えば、ビジネスで言語化しなければならない要素として、本書では以下の5つを挙げています。

① 提供する価値の言語化
② 他社との差別化の言語化
③ 自社の信頼性の言語化
④ 価値が提供される理屈の言語化
⑤ 相手に取ってもらいたい行動の言語化

すごい言語化

これらの要素を意識して言語化することで、ビジネスコミュニケーションの質が大きく向上します。

また、本書では「PIDA(ピーダ)の4法則」という言語化のフレームワークも紹介されています。

① 目的の整理(Purpose):そもそも自分は何のために言語化をしたいのかを考える
② 項目を選定する(Item):何を伝えれば明確に言語化できるのかを考える
③ その項目を定義する(Define):その項目はどういう意味なのかを定義する
④ その定義が伝わる表現に当てはめる(Apply):意図した定義が伝わるフレーズを使う

すごい言語化

このフレームワークを使うことで、自分の頭の中にあるモヤモヤとした考えを、段階的に明確な言葉へと変換していくことができます。

本書の特徴的な点は、「言語化」を単なるコミュニケーションスキルとしてではなく、思考力を高めるツールとして捉えている点です。著者はこう述べています。

言葉になっていないものは考えることすらできず、実感することなどはもっとできないのです。

すごい言語化

つまり、言語化することで初めて、自分の考えや感情を客観的に捉え、分析し、改善することができるのです。

本書を読み進めていくと、言語化の重要性と同時に、その難しさも痛感します。しかし、著者は「言語化は、センスや語彙力の問題ではなく、考え方の問題だ」と主張します。つまり、誰でも適切な方法を学べば、言語化能力を向上させることができるのです。

実際に、本書を読んだ多くの読者が、その効果を実感しています。本書のAmazonのレビューを見ると、以下のような声が見られます。

仕事で上司にうまく伝えられない悩みを解決するため手に取りました。一貫して「どう伝えるか」ではなく「何を伝えるか」が大事であると示されています。

本書のAmazonレビューより引用

言葉で思いをうまく伝えるための「言語化の型」について解説しています。言葉が出てこない状況や伝えたいことが見失う悩みに対して、有益なアドバイスを提供しています。

本書のAmazonレビューより引用

普段頭で考えていることを上手く口で伝えることができないので、気になって注文してみました。

本書のAmazonレビューより引用

一方で、「タイトルから想像していた内容と違った」「もう少し具体的な例が欲しかった」といった意見も見られます。確かに、本書は「言語化」という抽象的なスキルを扱っているため、読者によっては具体性が足りないと感じる部分があるかもしれません。

しかし、本書の真価は、言語化という行為を通じて、自分の思考や感情をより深く理解し、それを他者に伝えるための体系的なアプローチを提供している点にあります。この本は、単なるハウツー本ではなく、思考の質を高め、コミュニケーションを根本から変える可能性を秘めています。

著者は、言語化の実践方法として、自分の感情に注目することを提案しています。

自分の感覚を認識するためには、「自分の気持ちが揺れた部分に目を向けること」「自分の不安と期待に目を向けること」

すごい言語化

この方法を使うことで、自分の本当の感情や考えを言葉にすることができます。

『すごい言語化』は、ビジネスパーソンだけでなく、自己成長を目指すすべての人にとって、貴重な指針となる一冊です。この本を読み、実践することで、あなたは自分の中に眠る95%の可能性を解放し、思考と言葉の力を最大限に引き出すことができるでしょう。

言語化をし、自分にとっての仕事の価値を言葉で捉えることができれば、まったく違うものが見えるようになります。

すごい言語化

言葉の力を信じ、自分の思考を明確に表現できるようになれば、ビジネスでの成功はもちろん、人生の様々な場面で大きな変化が訪れるはずです。『すごい言語化』は、その扉を開くための鍵となるでしょう。


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