【簡単あらすじ】笑わない数学者(微ネタバレ)【森博嗣/講談社文庫】
『 オリオン像が…いなくなってる!』
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天才建築家が大改造した館に、偉大な数学者が住み、
さらに親戚が集まりパーティーを開催するとなれば、
舞台が完璧に整ったと言わざるを得ません。
殺人事件・物質消失など、様々な謎に犀川助教授と西之園萌絵が挑みます。
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ある年のクリスマスイヴ、国立N大学助教授・犀川創平とN大学生・西之園萌絵は、萌絵の同級生・片山和樹に誘われ、天王寺家・片山家など親戚が集まるクリスマスパーティーに参加することになった。
片山和樹は、偉大な数学者と呼ばれる・天王寺翔蔵博士の孫であり、パーティーは博士らが住む三ツ星館で行われる。
犀川は天王寺博士に会えることを・そして萌絵はパーティー自体をとても楽しみにしていたが、館へ向かう途中の電車内で、萌絵は『 12年前に三ツ星館で起こった・大きなオリオン像消失事件という「非科学的な」出来事 』を話す。
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S&Mシリーズ第三作です。
舞台となる三ツ星館は、天才建築家・片山基生が改造し、幻想的な・哲学的なとしか表現出来ないような独特の建造物。
そしてその館には、仙人のような風貌で新奇な発想の発言をする、偉大な数学者・天王寺翔蔵博士が住んでいます。
となると、「全てがFになる」に登場した真賀田四季博士を思い出す方が多いと思いますが、今作も天王寺博士が重要なポジションを占めています。
博士がどのようなことを隠し・どのような事を行っていたのか。
事件が解決したときに、その全貌が分かります。
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今作初登場で、主任・萩原刑事が良いアクセントになっていると思います。
萩原刑事が、その時の状況をかみ砕いて説明したり、私のような文系にも分かり易い推理を披露したり(もちろん間違っていますが…笑)することで、多くの方が事件の内容を理解するのに役立ちます。
萩原刑事は、前作「冷たい密室と博士たち」の喜多助教授のようなポジションですが、ある程度出世している刑事であり、萌絵の叔父である県警本部長とも面識があるので、もしかしたらですが、これからも重要な役割を担う登場人物なのかもしれません。
個人的には、シリーズで一番読みやすかった(一番現代ミステリーに近かった)作品ですので、順番を考えなければ、森博嗣さんやS&Mシリーズに興味を持った方が、一番初めに読むのにちょうど良い作品だと思います。
S&Mシリーズは、これからも継続して読んでいきます!
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※森博嗣さんの作品S&Mシリーズは理系ミステリーの金字塔ですが、下記のような文章や表現がお洒落で、そういうところが(私だけでなく)多くの読者を惹きつけているのだと思います。
⇒今の時代、テレフォンカード(テレカ)を使ったことが無い・見たことが無い・知らない方も多いんでしょうね…
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