【簡単あらすじ】バリ3探偵圏内ちゃん(微ネタバレ)【七尾与史/新潮文庫】
ある公園で発見された左手が切断された女性の死体。
その後も同様の死体が次々と発見される。
本来あるべきものがそこに無いだけで、背筋が冷たくなるような光景になる。
事件解決に、電波がバリ3の場所でしか生活出来ない女性・見内緑子が挑む。
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本作も「トイプー警察犬メグレ」と同じように、七尾与史さんのイメージに合わない作品シリーズです。
主人公の見内緑子は、電波がバリ3の場所でしか生きていけない引きこもり(もし電波が届かない場所にいると、しゃべれなくなり・失神しかけてしまい・まるでゾンビのような挙動になってしまいます)であり、生身の人間と会話をするのが苦手な女性です。
しかし、一度オンライン掲示板に降臨すると、ハンドルネーム「圏内ちゃん」として、他の参加者からカリスマ的存在として扱われている。
生身の人間としては欠点だらけ、しかしネット上では並外れた解析力を持つ見内緑子。
突然、殺人事件という非日常・非現実に巻き込まれてしまいますが、事件の解決に強制的・自発的に手伝うことで、彼女自身の成長も見られる作品です。
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「オンライン掲示板」や「バリ3」という単語に少々時代を感じますが、私の世代でどちらにもハマっていた友人がいますので、20代の懐かしさを感じながら読み進めることが出来ました。
七尾与史さんのシリーズ作品である「ドS刑事」、前回レビューしました「トイプー警察犬メグレ」、そして本作「バリ3探偵圏内ちゃん」に登場する警察組織は横に繋がっていたり、登場人物が好きな飲料として「ミルクほうじ茶スカッシュ」も登場していたり(恐らく同じ世界線です)、そういった小ネタも楽しめる作品です。
※「ミルクほうじ茶」まではすでに現代で商品化されていますので、実現まであと少しかもしれません…
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